MMD研究所は、日本の携帯電話市場におけるMNP、eSIM、デュアルSIMの利用についての調査結果を発表しました。調査対象者は18歳~69歳の男女4万人。
MNPについて、3回以上利用したことがある人は5.6%、「1〜2回利用したことがある」人は19.0%で、合わせて利用経験がある人は24.6%であったと報告しています。意外と少ないですね。
また、大手通信キャリアユーザーの中では、Rakuten UN-LIMITとLINEMOの半数以上がMNPを利用したことがあると回答しています。
さらに、現在MNPを利用している人の契約場所のトップは、「通信会社の公式WEBサイト」だったとのこと。つまり高リテラシー層ほどMNPを活用する傾向があるように思われます。
eSIMとデュアルSIMの利用に関しては、現在スマートフォンを契約している人のうち、eSIMの利用経験は8.0%、デュアルSIMの利用経験は6.0%で、20代〜30代の利用経験が多い傾向があるようです。
なおMNPについての認識の正誤に関しては、「通信会社を乗り換えても、携帯電話番号をそのまま使うことができること」が89.5%で最も高かった一方、「MNPを利用すれば、乗り換え先の通信会社のみで手続きが完了すること」が63.4%で最も誤答率が高かったとのこと。
ちなみに諸外国ではMNP乗り換え先の通信会社のみで手続きが完了することが一般的であり、むしろ乗り換え元・乗り換え先で手続きが必要な「MNP二度手間」が長年放置され続けている日本が特殊。
総務省でMNPワンストップ化が進められているので、改革が浸透すれば流動性が高まる可能性がありそうです。
2023年3月14日19時52分追記:MMD研究所からMNP認識正誤について以下の通り連絡を受けましたので掲載します。
本日9時50分ごろに送付いたしました「2023年2月通信契約サービスに関する調査」において、誤記がございました。
下記のとおり修正させていただきます。誤:『2023年2月時点のMNPについての認識』グラフ内の「端末にSIMロックがかかっていても、乗り換え手続きができる」は×、全問正解は2.0%
正:『2023年2月時点のMNPについての認識』グラフ内の「端末にSIMロックがかかっていても、乗り換え手続きができる」は必ずしも×ではないため削除、全問正解は2.8%