HarryTack 
本日13日、セイコーエプソン（以下エプソン）は自社のプリンタがAndroid 4.4のワイヤレス印刷機能「Android Printing」に対応することを発表しました。「Epson Connect」に対応したプリンター（有線LANもしくは無線LANに対応する機種であれば殆どが対応です）での利用が可能で、発売中の100機種以上が対応するとされています。
スマートフォンやタブレットに、Google Play ストアで公開されている「Epson 印刷サービス プラグイン」をインストールすることで利用が可能になります。Android版「Google Chrome」などには以前のアップデートで「印刷」メニューが追加されており、この機能を利用することでプリンタメーカーのアプリなどを介さずに直接印刷が可能です。
すでにプラグインが公開されており利用できるということなので、Nexus 5とNexus 7 (2013)、PX-504Aで試してみました。PX-504Aは無線LANでネットワークに接続済みです。
実際の利用手順
まず、Android端末に「Epson 印刷サービス プラグイン」をインストールします。インストールが完了すると、プラグインの有効化を促す通知が表示されるので、通知を開いて有効化します。または、Android端末の「設定」→「印刷」→「Epson 印刷サービス プラグイン」からでも有効化することができます。
ネットワーク上に対応プリンターがあれば、他に特別な手順を踏まずとも自動的に表示されるようです。特別な設定は不要で、非常に簡単です。
今回はGoogle Chromeから当ブログを印刷してみます。メニューから「印刷」を選択することで印刷画面になります。
以前からすでに「印刷」が追加されています
ここで利用したいプリンタを選択し、印刷設定を調節して「印刷」ボタンをタップするだけ…なのですが、筆者の環境ではプリンタを選択しても「すべてのプリンタ」という別のプリンタ選択画面が開いてしまい、バックキーで戻ってもまた開く…という無限ループになりました。バックキーを2回押すことで解決しましたが、よくわからない挙動ですのでおそらくバグだと思われます。Android端末の「設定」→「印刷」から「クラウド プリント」側をオフにしてEPSONプリンタ以外の選択肢をなくしたところ、出なくなりました。Googleクラウドプリントや複数のプリンタを利用している場合は、利用環境によっては注意が必要かもしれません。
用紙や印刷範囲などが設定できますが余白は自動です
色の設定が「色」となっていますが、選択肢が「色」と「モノクロ」なので本来は「カラー」とでもすべきところでしょうか。上記のおかしな挙動といい、微妙に練り込み不足の感がありますが、これはエプソンのミスではなくAndroid側の問題だと思われます。
プラグインを入れるだけなのでかなり簡単でした
特に問題なく印刷ができました。当然ながらフォントはAndroidのものになります。また、用紙サイズはハガキやL判などの選択肢がありますが、上質紙などの設定はないためやや粗めの印刷になります。粗いと言っても、パソコンのGoogle Chromeからプリンタドライバを利用せず印刷したものとほぼ同じ品質ですので、問題なく文章を読むことができます。また、単にメニューから「印刷」を選ぶだけなので非常に簡単です。
この機能を利用するためには『端末がAndroid 4.4以降であること』『プリンタがEpson Connect対応であること』『印刷するアプリが「Android Printing」に対応していること』が必要です。「Google Chrome」「Google Drive」「Gmail」「Quickoffice」といったエプソンのウェブサイトで挙げられているアプリの他、「ギャラリー」「写真」なども対応しているようです。Android 4.4での新機能ということもあり、サードパーティー製アプリの多くはまだ非対応となっています。
大手プリンタメーカーが対応したということで、今後対応するアプリも徐々に増えていくことでしょう。iOSの「AirPrint」と比較してAndroidは手軽さでやや劣る面もありましたが、プリンタ側の対応も併せて着実に改善が進められており、今後の展開に期待が持てます。
追記…プラグイン内の設定メニューから、印刷品質やフチありフチなし、両面印刷などの設定が可能です。
