「今の中国では、スマホ決済が当たり前」というニュースは、日本でもよく伝えられています。日本にはおサイフケータイが昔からありましたが、使い勝手で遥かにNFCによる電子決済を凌ぐ、QRコード認証が有名ですね。
最近ではiPhoneや中国スマホもNFCに対応、中国での使い道はと言えば……そう、自動改札にピッとして通る、電子交通カードです。実は、上海などの大都市の地下鉄やバス、タクシーでは、Suicaのような電子交通カードは、十年以上前から使用されていました。中国スマホのNFC対応によりスマホ決済が爆発的に普及、AppleとAndroid陣営の間で、「値引き合戦」が繰り広げられています。
澎湃新聞によれば、上海市地下鉄では2014年からスマホのNFC決済に対応、既に数十万人が利用しているとのことです。
また、太平洋電脳網によれば、Android陣営とApple陣営がそれぞれ、利用した場合の運賃割引サービスを実施、広州での「値引き合戦」を紹介しています。なお、Androidの場合、各市の交通カードアプリを利用、もちろん支付宝にも対応しています。
広州の地下鉄・バスでは、Androidスマホで運賃を決済した場合、一カ月に15回までは運賃5%オフ、16回目以降は40%オフになるとのことです。一方のApple陣営は、今年12月31日までの間、2日2回まで、片道1.8元(1元=約17円)の割引があるそうです。地下鉄の初乗り運賃が3元なので、馬鹿になりません。
一日一か所しか行かないのであれば、Apple Payの方がお得なようですが、頻繁に公共交通機関を利用すればするほど、Androidの方がお得になるようです。
それにしても、割引合戦をしたところで、「じゃあiPhoneはやめてほかのスマホを買おう!」となったりするのでしょうか。消費者にとっては嬉しいことではありますが。