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国会で「ファーウェイ端末はCOCOA利用不可」質疑。菅総理が回答

 菅総理大臣の施政方針演説に対する各党の代表質問が国会で行われました。令和3年1月20日、衆議院本会議にて、国民民主党玉木雄一郎代表はCOVID-19接触確認アプリ「COCOA(COVID-19 Contact Confirming Application)」について問いました。

 感染抑え込みに成功している国の共通点は「追跡の成功」である一方、COCOAは十分な成果を上げていないと指摘。COCOAについて、菅総理大臣は自身の端末にインストールしているか?COCOAによる陽性者登録は何件で、全国で確認された陽性者のうち何%を占めるのか、判明した感染者は何人なのか?

 また、Huawei社のスマホにCOCOAがインストールできない仕様はいつまでに改善されるのか?本件についてHuawei社に確認したところ、令和2年10月末から厚労省に対応を依頼しているものの梨の礫(=音沙汰がない)とのこと。中国でシェア4割を占めるHuawei端末で利用できずして、安全な五輪開催などできないのではないか、との指摘。

 これらの質問に菅総理大臣が回答、自身のスマホにCOCOAをインストールしているとした上で、ダウンロード数は約2400万件、陽性者登録は9千件弱で、陽性者全体の2.6%とのこと。なお、アプリのおかげで判明した感染者の数は、保健所の協力を要することから現時点では把握不能。さらなる広報を行い、アプリの効果を高めていくといいます。

 Huawei社のスマホへの搭載については、技術面を継続して情報収集しつつ精査していくとしました。

(接触確認アプリCOCOA)

 まず前提知識として、Bluetoothを用いて接触確認を行う濃厚接触の検出・追跡の仕組みは、GoogleとAppleの提携によるもの。AndroidとiOSはAPI/OSレベルで対応、この仕組みを活用する形で、消費電力も抑えて接触確認を実現できるのがCOCOAです。

 Huawei端末は、古いモデルを除き、2019年の米国からの制裁以後のGMSを利用できないモデルでは、Google開発者サービスも利用できないので、仮に厚生労働省がapkを単体で配布しようが、動作しないというわけ。

 とはいえ質問にもある通り、(開催できるかはともかく)五輪開催を念頭に置くにあたって、Huawei端末のみならず他のGoogle非対応でCOCOAの動作しないであろう中華端末を使う外国人をどのように国内に受け入れるのかは、大きな課題です。

 別の報道では、東京五輪のために海外から入国した外国人を追跡する仕組みを別途用意、義務化することを平井卓也デジタル改革担当相が明かしており、GPSを用いずBluetoothの近接通信を用いプライバシーに最大限配慮したCOCOAとは異なり、スマホのGPSの位置情報で位置を追跡する仕組みになることも示唆されています。

 現時点では日本人ユーザーはHMSのみ対応のHuawei端末は避け、GMS対応の端末をメイン機とした上でCOCOAをインストールするのが無難と言えそうです。

 

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