Qualcommは、新型SoCの「Snapdragon 870 5G Mobile Platform」を発表しました。
これはSnapdragon 865 Plusをベースとした製品。CPUの動作周波数を最大3.2GHzに引き上げているのが特徴です。これまでの最も高い動作周波数はHuawei製スマートフォンに搭載されていたKirin 9000の3.13GHzだったところを、QualcommのSnapdragon 870が上回り、王座を奪還したとの主旨をGSMArenaは伝えています。
Snapdragon 870は、ARMのCortex-A77をベースに調整を加えたKryo 585を引き続き搭載しています。先日発表されたSnapdragon 888では新しいCortex-X1とA78をベースにしているため、CPUの性能には少し違いがあるかもしれません。
ディスプレイドライバは、WQHD 1440p相当のディスプレイを最大144Hzで動作させることができるとし、加えてHDR10+にも対応。上位のSnapdragon 888同様、120Hz且つ4Kには非対応。
カメラの面では、引き続きSpectra 480 ISPを搭載。最大2億画素、30fpsで8Kの動画撮影、HDR+とDolby Vision規格を使用したハイダイナミックレンジ動画をサポートします。
通信の面では、FastConnect 6800で同じく変更はなく、最大1.77GbpsのWi-Fi 6、aptX VoiceとAdaptiveに対応したBluetooth 5.2を搭載。Snapdragon 865+では、Wi-Fi 6Eに対応したFastConnect 6900が搭載されていましたが、現時点でWi-Fi 6Eが使用する6GHz帯は日本では使用できないためあまり問題ないでしょう。
5GモデムはSnapdragon X55で同じく変更はなく、Sub-6とミリ波に対応し、最大ダウンロード速度は7.5GHz。
Snapdragon 870はMotorola、iQOO、OnePlus、OPPO、Xiaomiなどの主要各社のスマートフォンに搭載予定で、2021年第1四半期に発表される見通し。
これとは別に、さらに上位のSnapdragon 888も存在します。2021年は、最上位がSnapdragon 888、それを搭載できない・するまでもない場合の「次点」として、Snapdragon 870が位置することになります。