携帯大手各社がオンラインでの端末単体販売について検討、準備を進めています。総務省の競争ルールの検証に関するWGにて、各事業者が改正事業法への取り組みについて説明しました。
2万円上限以上の還元額を実施する端末購入サポートプログラム提供にあたって、回線契約者と非回線契約者へのサービス差異が問題となります。
この文脈もあって、各社は回線非契約者へのサービスを拡充。KDDIは非回線契約者のオンラインでの端末一括購入に今夏対応予定。
ドコモは非回線契約者へのオンライン販売を「検討中」、ケータイ補償は夏頃を目処。KDDIは端末単体購入への端末補償提供について、保険料との関係で金融庁等行政との調整中、次回の会合でより多くの情報を開示することを示唆しました。SoftBankも同様の事情を匂わせました。
SoftBankは、オンライン販路は端末販売の5%に過ぎず総務省ガイドラインに基づき未提供だったものの、今年度末には非回線契約者向けにオンラインで単体販売できるよう対応準備中。
なお、端末販売を拒否している実態があったことについて、大手各社は店員への教育、システム見直し等の様々な対策方法を挙げました。
こうした白ロム販売拒否事案に対する大手各社の説明に対し、総務省有識者各構成員から端末単体販売について代理店への適切な評価体系がなされていないからではないか、代理店との関係再構築が必要であるとの指摘がなされました。
なお、KDDIは端末単体販売でも販売代理店にメリットのある仕組みを整えていると資料にも掲載。
これについて構成員から質問されると、回線有無を問わずプログラム加入の有無で手数料を支払っていることを示唆。メリットがあるとKDDIは主張しました。
端末買い替えプログラムについて、回線囲い込みに本当にならないのか、現状ではデータが不足。公正取引委員会へのお願いとして、端末による実質的なロックイン効果について検証の必要性があると構成員コメント。
なお、楽天モバイルは携帯電話を民主化するという理念のもと、改正法以前から既に通信契約と端末販売を分離しており、影響なし。楽天グループとして端末のみ販売も実施。さらに端末補償サービスも通信契約者向けと端末購入者向けを提供しており、他社は通信と端末購入がセットであったところを、楽天モバイルは通信契約のみでも「スマホ持ち込みあんしん保証」を提供していると説明しました。