中国Transsion Holdings(伝音科技)は、新興国向けブランド「Infinix」の新製品「Infinix HOT 30 5G」を発表しました。
Infinix HOT 30 5Gの背面は、背面左上に四角いカメラユニットを配したデザイン。やや角張ったボディはアップルの「iPhone 14」に近い印象です。サイズは縦168.51mm、横76.51、厚さ9.19mmで、重量は215g。ディスプレイサイズを考慮すると、標準的なサイズと重量の範囲でしょう。
防塵防水関連はIP53相当の耐久性を確保。塵や埃に対しては一般的な利用なら十分な性能をもつ一方、水に対しては「軽く雨に降られても大丈夫」という程度で、完全防水ではありません。
カラーはナイトブラック、オーロラブルー、マイアミの3種類。マイアミは背面に合成皮革を貼り付けた特別版で、ガラスや金属とは違った感触を味わえる仕様です。
処理能力を決めるSoCにはMediatekの「Dimensity 6020」を採用。2023年8月時点ではエントリークラスのチップで、メールやSNSなど負荷の少ない作業に向いています。実行メモリはLPDDR4規格の4GBと8GB。8GB版については、内蔵ストレージを仮想メモリ化することで最大16GBまで拡張できる仕様です。最大1TBのmicroSDXCカードスロットも備えます。
Infinix HOT 30 5Gのリアカメラは、5000万画素のメインカメラとAIカメラの2眼構成。後者は補助的な用途に限定されているようで、実質的にはシングルカメラと考えて良いでしょう。
レンズはf/1.6とかなり明るい物を採用しており、AIアルゴリズムを使った「スーパーナイトフォトグラフィー」機能との組み合わせで、夜景などの暗所撮影にも対応可能。超広角やマクロ用のレンズを搭載しない代わりに、メインカメラの性能を限界まで引き出すことで、競合機種に対して差別化しているとも言えます。
セルフィー向けのフロントカメラは、800万画素(f/2.0)で可もなく不可もなくといったところ。フラッグシップ機のような高画質撮影という訳にはいきませんが、ちょっとしたスナップ撮影やビデオ通話程度なら十分な性能です。
ディスプレイは6.78型。グーグルの「Pixel 7 Pro」(6.7型)に近いサイズで、同世代のスマートフォンの中ではやや大きめの部類に入ります。解像度は2460×1080ピクセルで、リフレッシュレートは60/90/120Hzの3段階。OSが最適なリフレッシュレートを選択する自動切り替え式です。フロントカメラの配置はパンチホール式。
本製品のバッテリー容量は6000mAhで、サイズ感の近い機種と比べるとやや多めといったところ。新興国向けの製品ということで、充電できる場所が少ない環境での使用も想定したものとみられます。充電は有線のみで最大18Wまで対応。
8月2日現在、Infinix HOT 30 5Gのメーカー公式価格は未発表ですが、インド国内のAmazonでは4GBモデルが1万3437ルピー(約2万3300円)で販売されています。正直、日本のユーザーには縁遠い製品ですが、旅行や出張でインドへ出掛ける機会のある方は、現地用のスマートフォンを兼ねて1台買ってみるのも一興かもしれませんね。
Infinix HOT 30 5G | ||
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OS | XOS 13.1.0 | |
SoC | Mediatek Dimensity 6020 | |
実行メモリ | LPDDR4, 4GB / 8GB+仮想メモリ最大8GB | |
内蔵ストレージ | UFS, 128GB | |
外部ストレージ | microSDXC(最大1TB) | |
ディスプレイ | 6.78型IPS液晶(LTPS), 2460 x 1080ピクセル, リフレッシュレート60Hz / 90Hz / 120Hz | |
リアカメラ | 5000万画素(メイン, f/1.6) / 画素数不詳(AI, f/2.0) | |
インカメラ | 800万画素(f/2.0) | |
バッテリー | 6000mAh, 急速充電対応(有線, 最大18W) | |
重量 | 215g | |
カラー | ナイトブラック / オーロラブルー / マイアミ |