警視庁が、危機管理に関するトレーニングをメタバース上で実施することが明らかになりました。
この発表を行ったのは大日本印刷株式会社で、同社の「ロールプレイング型のメタバース構築サービス」を使用して、警視庁のチームが訓練を行います。
「ロールプレイング型のメタバース構築サービス」は、教育やイベントなど幅広いシナリオに対応したメタバース。利用者は「シナリオ体験」を通じて、課題やイベントをその役になりきって解決・達成します。
警視庁のチームは、同メタバース上でサイバーインシデント発生時の一連の対応訓練を実施。参加者は、ボイスチャットを活用してコミュニケーションしつつ、協力してシナリオを進めます。
トレーニングでは、インシデント発生時の企業等の立場や対応への理解を深めて適切な対処方法を学習。あえて不適切な内容を含む対処方法を体感的に学び、実務対応につなげることが目標とのこと。
現在警視庁は、国外からのサイバー攻撃など現在のサイバーセキュリティ情勢に基づき、インシデントに対する理解と備え、関係者への啓発を強化中。今回のトレーニングなどもその取り組みの一環です。
なお同庁は、メタバース「バーチャル秋葉原」上に、警視庁サイバーセキュリティセンターを設置し、サイバーセキュリティの認知啓発を図るコンテンツの発信も行う計画。なんというか、ターゲット層が透けて見えるような……。
それにしても、メタバースというワードが流行し始めて早数年、ついに日本の警察が採用する“フェーズ”にまで到達したようです。最近は「メタバースより、生成AI!」なんて声もありますが、流行に負けず官民両方向で、発展を続けてほしいところですね。