
Samsung Electronicsが6Gネットワーク開発で重要な成果を出した発表しました。
KT Corporation(以下KT)およびKeysight Technologiesとの共同検証で、6Gの中核技術と位置付けられる「X-MIMO(eXtreme Multiple-Input Multiple-Output)」を7GHz帯で動作させ、下り最大3Gbpsの通信速度を確認したとのことです。
X-MIMOは、超高密度アンテナを用いたMIMO(多アンテナ)技術だそうで、現行の5Gシステムと比べてアンテナ密度を4倍に高める一方、同等規模の装置により多くのアンテナ素子を統合する狙いがあるといいます。7GHz帯は5Gで使われる3.5GHz帯とミリ波帯の中間に位置し、カバレッジと通信容量のバランスが取りやすい「有力候補」だとして注目されているようです。
検証はSamsung Electronicsのソウル研究開発キャンパスで実施されたとのこと。基地局から単一ユーザーに対して8本のデータストリームを同時送信し、屋外環境での試験としてデータレートを測定したそうです。試験にはSamsungの6G基地局プロトタイプ(256デジタルポート搭載)とKeysightの6G端末テストベッドを使用し、実運用に近い条件を再現するためにKTと協力して屋外の無線テスト環境を整えた、という説明です。
Samsung Researchの先端通信研究センター長であるJinGuk Jeong(Executive Vice President)は「KTおよびKeysightとの協力を通じて、次世代通信におけるデータ速度の大幅な改善の可能性を示した」と述べたとされています。KTのFuture Network Laboratory長であるJong-Sik Lee(Executive Vice President)も「7GHz帯での超高密度アンテナ技術の性能検証は、6G商用化に向けた重要な一歩だ」とコメント。
両社の取り組みはX-MIMOだけではないようです。SamsungとKTは2025年12月、AIベースの無線アクセスネットワーク最適化技術「AI-RAN」をKTの商用ネットワーク上で検証し、約1万8000人規模のフィールドテストを行ったと発表しています。適用前後で切断回数を比較したところ、接続切断が有意に減ったと報告している、という話です。
6Gは「IMT-2030」として2030年前後を見据えた議論が進み、標準化も段階的に進んでいる状況だそうです。3GPP側でもRel-20で6Gに向けた検討(study)が進行中で、Rel-21で仕様策定(normative work)を行う前提の整理が示されています。 またITU-R側では、IMT-2030(6G)の候補RIT提出を2027年2月〜2029年2月の期間で受け付ける、といったスケジュールも。
データ需要がAI、没入型サービス、固定無線アクセス(FWA)などで増えるなか、7GHz帯の活用やアンテナ技術の高度化は各社共通のテーマになりそうです。Samsungは端末やネットワーク機器まで含む「エンドツーエンドの5Gソリューション」を提供できると説明してきた経緯もあり、6Gでも研究開発と標準化の両面で前に出る構え。
今後はNokiaやEricsson、Huaweiなど競合各社の動向も含め、標準化の主導権争いがさらに熱を帯びる可能性がありそうです。




















