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MacBook Neoがメモリ8GB固定。その理由とは

 8GB固定の理由はチップの「中」にあった。

 Appleが3月4日に発表し予約注文を開始したMacBook Neoは、ユニファイドメモリが8GB固定で、メモリ容量を増やした上位構成は用意していません。ストレージは256GBと512GBの2種類です。なぜ8GBなのか、WCCFTechがその背景としてA18 Proのパッケージ構造を挙げています。

 MacBook Neoが搭載するA18 Proは、iPhone 16 Proで採用されたチップです。WCCFTechやTrendForceによると、このチップはSoCとDRAMを1つのInFO-PoPパッケージにまとめる構造だそうで、これが8GB固定の背景にあるとみられます。

 ちなみに「InFO-PoP」とは、チップとメモリを1つのパッケージにサンドイッチのように重ねて収める実装技術のことです。省スペースかつ高効率な反面、後からメモリだけ差し替えるような柔軟さは犠牲になります。MacBook Neoの8GB固定も、この実装方式によるところが大きいようです。

 WCCFTechは、Appleが12GB版のパッケージを用意する余地自体はあったものの、そうすると599ドルという価格を維持しにくかっただろうと伝えています。DRAM不足の影響で12GBのLPDDR5Xメモリユニットは1基あたり約70ドルに達しているとのことです。

 そもそもAppleがA18 Proを採用した背景にも、供給面の事情があるようです。TrendForceは、TSMCの供給制約でAppleがA19 Proを十分に確保できず、MacBook NeoにA18 Proを充てた可能性を伝えています。TrendForceによるとA19 Proは12GBのLPDDR5Xメモリを備えるとのことで、A19 Proを採用できていればメモリ容量も変わっていたかもしれません。

 MacBook NeoのA18 Proは6コアCPU、5コアGPU、16コアNeural Engineという構成で、メモリ帯域幅は60GB/sです。Apple Intelligenceに対応しますが、Appleによると現時点ではベータ扱いで、一部機能や対応言語に制限があるといいます。TrendForceが紹介したベンチマークでは、シングルコア性能がM3やM4に近い一方、マルチコア性能はM1 MacBook Air級だそうです。

 MacBook Neoの主な仕様は以下の通りです。

項目 MacBook Neo
SoC Apple A18 Pro
CPU 6コア(2P + 4E)
GPU 5コア
Neural Engine 16コア
ユニファイドメモリ 8GB(帯域幅60GB/s)
内蔵ストレージ 256GB / 512GB SSD
画面 13.0型 Liquid Retina(IPS)、2408×1506、219ppi、500nit、sRGB、10億色
ポート USB-C(USB 3)×1、USB-C(USB 2)×1、3.5mmヘッドフォンジャック
外部出力 外部ディスプレイ1台(最大4K 60Hz)
カメラ 1080p FaceTime HDカメラ
オーディオ デュアルスピーカー、Spatial Audio、デュアルマイクアレイ
生体認証 Touch ID(699ドル / 512GBモデルのみ)
電池 36.5Wh(動画再生最大16時間、ワイヤレスウェブ最大11時間)
寸法 高さ12.7mm、幅297.5mm、奥行き206.4mm
重量 1.23kg
カラー シルバー / ブラッシュ / シトラス / インディゴ
価格 599ドル / 699ドル(教育機関向け499ドルから)

 9to5Macは、MacBook Neoの2つのUSB-Cポートが非対称な仕様である点にも触れています。片方はUSB 3でDisplayPortと10Gbps転送に対応しますが、もう片方はUSB 2で480Mbps止まりです。MagSafe充電には非対応で、充電はUSB-C経由のみとなります。

 TrendForceはMacBook Neoの出荷台数を400万〜500万台と予測しており、8GB構成を消費者がどこまで受け入れるかが出荷数を左右するとみています。教育機関向け499ドルという価格は魅力的ですが、Apple Intelligenceの機能拡張が進むにつれ8GBが足かせになる場面も出てきそうです。iPhone向けA18 Proを転用して599ドルを実現したMacBook Neoは、「安さ」と「仕様上の制約」のあいだで成り立った製品だといえます。

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