USB-Cに全てを賭けたキレッキレの「新しいMacBook」

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 Appleが薄型ノートPC「新しいMacBook」を正式発表しました。タブレット用途でもあるCore-Mプロセッサを搭載し、ひたすら薄型軽量を突き詰めて、重量約0.9kgを実現しています。USBは新規格Type-Cを採用。キーストロークは浅いですが、キーバックライトは付いている。画面も綺麗。感圧式タッチパッドで念願の(?)右クリックを廃止。このキレッキレぶり、正直、欲しいと思ってしまいました。

 この「新しいMacBook」を見て、真っ先に思い出したのはSonyのノートパソコン「VAIO X」です。こちらはAtomプロセッサ搭載により、処理性能を犠牲にしつつも、重量0.7kg以下を実現していました。「この程度の性能なのに、こんな高額なのか……でも、この薄さと軽さだけで許せる」という感想も同じです。

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 MacBook Airを初めて見た時、VAIO 505 Extremeを彷彿したという人もいるでしょうけど、やはりAppleはまとめ方、見せ方もうまいので、毎度「やられたな」という感はあると思います。

 今回の「新しいMacBook」と比べるべきは、直近のVAIO Proかもしれませんね。11インチモデルならVAIO Proの方が軽量で、しかもCore Mよりも当然処理能力の高い第4世代Coreプロセッサを搭載しています。

 さて、VAIO Xが偉いなと思ったのは、そのインターフェイス。ここまで薄型軽量なのに、USB2.0端子・ヘッドホン端子・カードリーダー・アナログRGB出力端子・有線LAN端子を無理やり搭載。チルトフットを立ててLANケーブルを挿せるよう変形する職人技で、薄さとインターフェイスを両立。気が狂ってますね。

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 一方、そこでAppleが選択したのは、あらゆるインターフェイスをバッサリ切り捨てること。「新しいMacBook」のインターフェイスは、なんとUSB Type-Cポートひとつだけ。こっちはこっちで気が狂ってますね。他の穴はイヤホンジャックぐらい。どこまでもキレッキレです。

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 見た目はスッキリしていていいんですが、これ何も刺さらないじゃないかとか、充電しながら他のことできないとか、外出先でiPhoneと接続する時どうするんだとか、ネガティブな印象ばかり抱いてしまいます。何気に「iPhoneの付属品のケーブルがMacで使えない」って結構すごいことですよね。

 一応USB-C対応のハブはApple公式で出るようですが、なんと税別9500円。「新しいMacbook」を検討中の人は、価格にプラス1万円ぐらいに考えておいたほうがいいかもしれません。とはいえ、常にUSBハブを外出先でも持ち運ぶのはちょっとなあ。

 しかしながら本製品、Chromebookやネットブックのような使い方が主体だけれど、画面は綺麗でデザイン性の高い、薄くて軽いノートPCが欲しいという人には、かなり魅力的ですよね。ちょうどMacとiPadの間を埋めてくれるような製品でしょう。MacBook Air/Proは重すぎる、iPadでは不便すぎるというユーザーには、またとない選択肢です。これとデジカメを繋ぐつもりはなくて、カメラは全部iPhone+iCloudで完結してるような人なら、USBやカードリーダーもいらないでしょう。本当に用途次第ですよね。サブ機にちょっと欲しいです。それにしては高いですけど。

 もし、これが売れてくれれば、USB-Cの普及に一役買ってくれるに違いありません。USB-Cの対応製品が増えてくれれば、皆さんの次のノートPC買い替えの時には、各メーカーがインターフェイスを犠牲にして薄型化したPCを作ったとしても、あまり困らない程度にはなっているのではと。そういう「吸引力」がApple製品にはあります。外野ながらも恩恵にあやかれると言えるのかも。

 USB-C普及に全てを賭けた「新しいMacBook」は、どの程度市場に受け入れられるのでしょうか?注意深く見守りたいところです。

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