Appleの発表したフラッグシップスマートフォン「iPhone X」のモデルナンバーが判明しました。
米国市場向けには、GSM/CDMA版A1865とGSM版A1901が投入されます。
日本市場向けには、A1902が投入。NTT docomo, KDDI, SoftBankのネットワークに対応します。
FeliCa対応のiPhone 7から国内外モデルは別型番になっていましたので、このように異なる型番を持っているのは、FeliCa対応のためと思われていました。日本国内モデルのiPhone 7のみ、「総務省指定」なる文字が背面に刻まれています。
iPhone 7において日本市場向けに異なる型番となっているのは、ハードウェア的にFeliCa搭載版と非搭載版という区分けになっているからではないか?と当初は推測されていました。
しかし実際には、日本版や米国版など全世界のモデルにおいてNFC Type-A/B/FeliCa対応チップ「67V04」が搭載されています。つまり近接無線通信のハードウェアチップは同一で、あくまでソフトウェア的に、海外版ではFeliCaによるApple Payを、日本版ではNFCによるApple Payを潰す、という形を取っていたわけです。
こうした処理によって、大きな不便が生じていました。日本人が海外に行った時には現地でiPhoneでの決済が行えず、逆に外国人が訪日時には決済が行えない、といった具合です。これはiPhone 7 / 7 Plusのみならず、Apple Watch Series 2においても同様でした。訪日外国人にしてみれば、「世界中でどこに行ってもApple Payで決済できるのが便利だったのに、先進国であるはずの日本でだけはどうして?」と首を傾げてしまうところ。
この点においてiPhone 7 / 7 Plus / Apple Watch S2は非常に残念な仕様と言わざるを得ないのですが、新型iPhone/新型Apple Watchでは改善されているようです。
新たに発表されたiPhone X / 8 / 8 PlusおよびApple Watch Series 3は、海外で販売されたモデルでも日本国内でFeliCaのApple Payを使用することができるようになります。
おそらく日本国内で購入したiPhone X / 8 / 8 Plus、Apple Watch Series 3を、逆に海外でNFC決済を使うことも可能なのではないでしょうか。iPhone 7 / 7 Plus / Apple Watch S2の弱点が克服された新モデルの登場は喜ばしいところです。