NVIDIAはCES 2018で、次世代自動運転車に利用できる最新SoC「NVIDIA Xavier(エグゼヴィア)」を改めて表しました。Xavierの研究開発費は20億ドルにのぼるとのこと。
Xavierは、DRIVE PX2プラットフォームで使用されていた前世代のSoCより15倍もエネルギー効率が向上しているとのこと。90億個以上のトランジスタを搭載しているため、他社の2年先を見込んでいると主張しています。
Xavierは8つのカスタムコアと、Voltaアーキテクチャの512のCUDAコア、新しいディープラーニングアクセラレータ、新しいコンピュータビジョンアクセラレータ、新しい8K HDRビデオプロセッサによって構成されています。
Xavierは、自動車のレーダー、カメラ、LiDAR、超音波システムといったレベル5自動運転のデータを処理できるとのことです。GTC Europeで発表されたNVIDIA DRIVE Pegasus AIプラットフォームの心臓部を担うことになります。NVIDIAのチップセットを使って自動運転型タクシーに取り組んでいる25社以上は、Pegasusプラットフォームへと移行予定です。
Pegasusは、「DRIVE IX」と、「DRIVE AR」によって構成。
「DRIVE IX」がAI運転支援のための自動車制御などを担当し、高次なUXを実現します。車内外側のセンサーからデータを収集し、接近する物や内部の人を認識します。たとえば、腕を食料品でいっぱいにして帰ってきたドライバーを見つければ、自動的に車の鍵を解除して、トランクを開いてくれます。危険予知による回避も想定されています。
「DRIVE AR」は各種情報を車の窓に表示することが可能。
これらのARの基盤がXavierプロセッサとなります。Xavierは2017年Q4に出荷される予定です。
NVIDIAはアウディ、トヨタ、メルセデス・ベンツ、ボルボ、テスラなどと協業、さらに145社のスタートアップ自動車メーカーがNVIDIAの製品を採用予定です。私達の乗る自動車にAIが乗る日までは遠くなさそうですね。