注目のUSB PD対応を検証!「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」レビュー

Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ

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 アクセサリーメーカーAnkerさんより、本日発売の5ポート充電器「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」を提供していただいたのでレビューします。

Ankerとは

 Ankerは、複数のGoogle社員たちが立ち上げたベンチャー企業。良質な周辺機器を日米欧市場で多数リリースしており、Anker製品は日本のAmazonランキングでも人気です。

外観を確認、上質なマット素材

 それでは「Anker PowerPort I PD」を見ていきましょう。これまでのPowerPortシリーズを踏襲したオーソドックスなデザインをベースに、インテリアとしても馴染む曲線を取り入れたデザインに。さらに素材表面は傷や汚れの目立ちにくい、上質なマットテクスチャ加工を施すなど、外観にもこだわっています。

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 付属のACコードは長さ約1.5m。AC接続時、青色のLEDが点灯します。

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 充電ポートは計5つ。うち4つが通常のUSB Type-Aポート。そして残り1つがUSB Type-Cで、注目のUSB PD対応となります。このポートならMacBookへ最大30W出力での充電が可能とのこと。

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そもそもUSB PDとは何か?おさらい

 「USB PD(Power Delivery)」とは、USB Type-Cポートでの充電規格のこと。HDDやモバイルPCなど様々な機器に電力を供給するため策定されました。

 これまでUSB2.0では2.5W、USB3.0でも4.5Wが供給の限度。USB Type-Cポートは通常では15Wが限度。しかしUSB PD対応なら、より大きな電力を供給可能。USB PD Profile 5なら最大100Wでの電力供給が可能になります。

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(画像出典:slideshare

 最近では12型Macbookを始めとするモバイルノートPCや、iPad Proといったタブレット、さらにiPhone X / 8 / 8Plus、Galaxy S8 / S8+ / Note 8 / S9 / S9+、Xperia XZ1 / XZ1 Compactなど、最新のスマートフォンが対応し始めています。

早速iPhone XをUSB PDで充電してみる

 というわけで、USB PD対応であることが間違いないiPhone Xを、早速USB PDで充電してみることにしました。

 Anker PowerPort I PDには充電ケーブルは付属していません。また、iPhone Xの付属品にもUSB PD対応充電ケーブルはありません。というわけで、Apple正規品のケーブル「USB-C to Lightning」を本日買ってきました。

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(Apple Storeにて購入できる)

 これを使用してUSB PDポートから充電します。

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 実際に充電を行った結果が以下の通り。iPhone Xの電池残量5%の段階から、USB PDによる充電をスタート。充電開始から約30分程度でバッテリーの半分以上を充電できました。

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 60%前後から充電のスピードが緩やかに。さらに90%前後から100%に至るまでは時間を要しましたので、5%から100%までの充電時間は約110分余りといったところ。だんだん充電スピードを落とすことによって電池をいたわり長持ちさせる効果を狙っているのでしょう、むしろ正しい挙動と言えるでしょう。それでもトータルで約110分で満充電まで行えるというのは圧倒的なスピード。USB PD万々歳です。

 急速充電と言えば熱も気になります。表面温度は、端末背面の最上部の一部が、一時的に最大41.0度を記録した程度で、せいぜいほんのり熱いぐらい。その局所的ピークですら昔のスマホ、アローズやS810世代の機種の高負荷時よりも低い温度なので、特に問題なさそうです。

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 Anker PowerPort I PDはサージ保護機能、温度管理機能による高い安全性を謳います。充電器側も熱測定を行ったものの発熱はほとんど見られませんでした。安心して使えそうです。

多分USB PD対応のAndroid端末を試す

 Ankerは、公式にはあくまでQualcommの急速充電規格Quick Chargeには非対応としています。

 ただし、最近のQualcommのSoCは、高速充電規格Quick Charge 4.0に対応。このQuick Charge 4.0はUSB PDを内包しています。

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 モバイルVRの一種の基準でありハイエンドスマホで主流のSoCはSnapdragon 835です。そしてミッドハイ・中華スマホ・SIMフリー端末の一大トレンドとなっている高性能SoCがSnapdragon 660です。これらはQuick Charge 4.0に対応しています。もちろん機種個別に見ていく必要はあるものの、特殊な作りをしているスマートフォンでなければ、これらSoCを搭載したスマートフォンはQC4.0とUSB PDに対応している可能性があるというわけです。

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 今回、Snapdragon 660を搭載したElephone U ProをUSB PDで充電してみました。USB Type-CケーブルはもちろんUSB PD対応のものが必要です。

 一気に駆け上がるように急速充電が行われ、約30分でおよそ半分ほど充電でき、その勢いを依然として保ちつつ、90%ほどから緩やかな充電スピードに移行しました。

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 0%から充電されたことを仮定して計算すると満充電までは1時間50分もかからない程度。表面温度は一時、局所的には39度に達することはあったものの、充電中を通じても総じて体温程度の低い温度でした。

USB PD充電に対する考察

 充電に要した時間はiPhone Xの方が少なくて済む結果となりましたが、これは電池容量のおかげもあるでしょう。iPhone Xの電池容量は2716mAhであるのに対し、Elephone U Proは3550mAhなので、iPhone Xが充電スピードで上回っているのは当然とも言えます。

 ただ、iPhone Xがより早い段階で充電スピードを落としているのに対して、Elephone U Proが90%まで駆け上がるように急速充電を続ける挙動であることを考えると、より電池をいたわっているのはiPhone Xと言えるかもしれません。

 急速充電が緩やかになる閾値がやや高めに設定されているのはElephoneに限らず、OPPOなど他の中国メーカーも同様の傾向です。急速充電は中国市場のトレンドであるため、マーケティング上の観点から、バッテリーパックの寿命よりも急速充電の性能を重視したチューニングを行っていると考えられます。

USB PDの想定される適切な活用方法

 このように、USB PD対応のiPhone Xで圧倒的な充電スピードを発揮し、USB PD対応と思われるAndroid端末でもこれに迫るような充電スピードを見せつけてくれました。一度使うとかなり感動しますね。Anker PowerPort I PDなら、「充電をし忘れたまま寝てしまい、朝起きたらスマホの充電が空っぽ……」というありがちなシチュエーションにも冷静に対処できそうです。

 USB PD以外のポートでも2.4A対応。PowerIQにより適切且つ安全に各種機器を充電できます。

 夜眠る時から朝までの充電など、日常的利用には通常ポートを使い、充電し忘れや急な外出など、ここぞという時にはUSB PDで一気に充電……といった具合に使い分けると、よりデバイスを長くいたわりながら愛用しつつ、急速充電の恩恵も受けられるのではないでしょうか。

5ポートで多人数利用もガジェッターの日常利用も安心、最新規格対応で長く使える

 重量はAC含め実測329g。携帯できないこともないですがあくまで家の据え置き用です。

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 家族共用や、友達が遊びに来た時にも安心というのがAnker公式の謳い文句ではありますが、この記事を読んでいる読者の皆さんなら1人で毎日5ポート全て使い切っていても特におかしくはないでしょう。

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伸縮式の充電ケーブルを使うとスッキリまとめやすい)

 これから様々な端末に普及していくUSB PDにいち早く対応した製品なので、長く付き合えそうです。Amazonでの価格は3499円(税込)となっています。これを機に自宅の充電器を置き換えてみてはいかがでしょうか。

2018年5月30日追記:新色ホワイトが追加されました。