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トラッキングセンサー不要!「Oculus Rift S」正式発表

Oculus Rift S 発表

 米Facebook傘下のOculus(オキュラス)は、GDC2019において、新型VRヘッドセット「Oculus Rift S」を発表しました。価格399ドル。Lenovoとのパートナーシップで開発、デザインを改良したとしています。

日本でのVR普及進むか?外部センサー不要になった

 Rift Sはその名の通り、「Oculus Rift」の改良モデルとなりますので、PCと接続して使うタイプのVRヘッドセットとなります。

 従来の「Oculus Rift」では、さらに全身の動きを捕捉するためにトラッキング用外部センサーを2基、別途接続する必要性があり、構成が複雑でしたが、この外部センサーが不要になるのが「Oculus Rift S」最大の特徴です。代わりにヘッドセット側に内蔵されたOculus Insightカメラセンサー5基によってトラッキングを行うことになります。

 複雑なシステム構成により部屋内の物理スペースを圧迫するというのが、特に日本の住宅環境におけるVR普及の遅滞の一因ではないかと個人的には推察しています。筆者はHTC Viveを愛用していますが、ベースステーションの配置等、物理的なシステム環境構築に悩まされました。しかし「Rift S」はその点を突破できそうで、非常に良いですね。

Oculus Riftの資産を活かせる

 先行発表されていたOculus Questもケーブルレス且つOculus Insight対応でしたが、Rift SはPC接続型のOculus Riftの3年ぶりの後継であるため、Oculus Rift向けのリッチなコンテンツを楽しめます。

 クロスバイ・クロスプレイ機能も対応しており、「Oculus Quest」を購入し、後日Rift Sにアップグレードしても、ソフトウェア資産をそのまま使用。QuestであれRiftであれ、両方に対応したマルチプレイヤーゲームで、機種に関係なく同じゲームをマルチプレイヤーで遊べるとのことです。

性能変更点

 VRヘッドセット側にヘッドフォンが内蔵されているので、別途イヤホン接続などを必要としないのは良いですね。Touchモーションコントローラーも付属します。

 Rift SのVRヘッドセットとしての進化は、パネルの変更です。解像度は2560×1440(片目1280×1440)へと高精細化する一方、有機EL 90Hzから液晶 80Hzに変更。おかげでOculus Rift SのPC最小スペック要件は特に変更はないようです。

買うべき?

 PCゲーマー的には、VRもまたベンチマークの一環みたいに考えて、どうぞ映像面でどんどん進化してくれと思わなくもないものの、多くの人にとってはスペック要件特に変わらずというのは、様々なPCで利用できるほか、旧機種からPCそのまま移行するにも嬉しいところ。

 ただ、深読みすれば、本機はあくまで末尾S、改善版モデルに過ぎず、より高次の体験を実現する本命の次世代VRヘッドセットが別途開発されているとも考えられ、消費者としてはほんの少し悩ましいかもしれません。

 今既にRiftを使っていて全く不満がないのであれば買う必要はないかもしれませんが、今からRiftに挑戦しようと思っているのであれば、間違いなくRift S。そんな機種でしょうね。

 Rift SやQuestは2019年春出荷予定です。

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