イギリスの消費者団体「Which?」は、Apple、Samsung、HTC、Sony、Nokiaなど人気ブランドの端末50台以上のバッテリーテストを実施。その結果、Apple社のスマートフォンは最も公称駆動時間と実稼働時間がかけ離れていると報告しました。
同団体は様々なカテゴリーの製品をテストする消費者団体で、先月はAmazonに溢れる偽レビューに関するレポートで注目を集めました。
AppleとHTCにおいて乖離が発見され、まずHTCは、公称の平均通話時間は20.5時間でしたが、実稼働テストでは5%低く19.6時間となったとのこと。
さらに9種のiPhoneをテストしたところ、いずれもAppleの公称を18%~51%下回る結果だったとのこと。
特にiPhone XRの通話時間が最も公称値を下回るものだったといいます。iPhone XRは公称最大25時間の通話時間となっているのに対し、16時間32分しか利用できなかったとのことです。
この不名誉な事態に、メーカー側が回答。Appleはこの件について、テスト方法を公開したWebページを摘示。Appleは、テスト環境が違うのだから、違う結果になると主張。HTCも環境の違いにより変動が生じ得ると回答しています。
これらとは対称的に、Nokia、Sony、Samsungのデバイスをテストした場合、いずれも公称時間よりも長く駆動したとのこと。
Sonyは12.6時間ではなく16時間持続で、公称値よりも21%長く駆動。さらにXperia Z5 Compactは公称17時間の通話時間とされていたのに対し、実際には25時間52分駆動したとのこと。公称値より実駆動時間が長いのは大したものだなと思います。
iOSデバイスは実際に搭載する電池容量が大きくなかったので、環境変動が大きいだろうなとは思うものの、最近のデバイスは電池容量は大きめのはず。iPhone XSは2658mAhバッテリーを搭載するのに対して、iPhone XRは2942mAhバッテリーを搭載しているので、今回の消費者団体のレポートは意外ですね。
テストを行うメーカー、サイト、団体によってテストの内容・基準・環境も異なるため、結果に変動が生じることは十分に考えられます。例えばPhone Arenaが独自の基準で行っているバッテリーテストでは、iPhoneは優秀な結果を示しています。
Which?に優秀だったとされたXperia Z5 Compactは4年近く前の機種であり、Phone Arenaのテストでは、現行販売最新のXperia XZ3はかなり短い電池駆動時間となっており、上図でリストアップされた機種の中では最短です。
- 情報元Which?