新型GoPro考察。HERO8 Blackから伺える苦境、そして本命MAX すまほん!!

 日本時間10月1日22時にGoPro HERO 8 Blackと全天球カメラ、Fusionの後継機にあたるMaxが発表されました。HERO8 BlackはHERO7 Blackとどう変わったのか。そしてMaxはFusionと比較してどう変わったのか、諸々比較して考察していきます。

GoPro HERO 8 Black

どこがスゴイ?HERO 7 Blackから何が変わった?

 GoPro HERO 8 Blackはマウント部分を内蔵。従来ではGoPro本体に加え、ザ・フレームを装着しなければマウントできませんでしたが、今回のモデルでは不要に。そして側面にバッテリーやSDカードスロットが搭載されたので、マウントした状態で諸々交換ができます。

 HERO 7 Blackで好評だったHypersmoothを大幅に改良したHypersmooth 2.0を搭載。そして複数のレベルの安定化機能を搭載したブーストも搭載されました。

 そしてTimeWarpも新たにTimeWarp 2.0が搭載。従来は撮影時に速度を選択したら変更はできませんでしたが、速度はタップして自由に調整できるように。TimeWarpの早回しから突然通常の動画スピードに戻すといったことが可能になりました。

 Hi-Fiオーディオ機能を搭載。厳しい条件下でもより音をはっきり記録できるようになりました。

 あと大々的にかかれていませんが、従来では最大約70Mbpsだったビットレートが今回100Mbpsに向上。DJIに対抗して、なのでしょうか?

 新たにモジュラー形式を採用。HDMIが必要ならメディアモジュラーを、フロントディスプレイがほしいならディスプレイモジュラーを、ライトがほしいならライトモジュラーをと言ったようにいろんなアクセサリーをGoPro HERO 8 Blackに搭載することができます。

 さて、大きく変わったのは以上です。ホームページではナイトラプスやら、画角の変更が可能に、などいろいろ記載されていますが、ナイトラプスも画角の変更もHERO 7 Blackでも可能です。

 そして気になるのが、公式サイト上で、なぜHypersmooth 2.0を前代のモデルであるHERO 7 Blackと比較しないのか?2.0と謳うくらいならそれはもっとすごくなったんだろうな、とチェックしたいのですが、比較であるのはHypersmooth 2.0のオンとオフのみ。本当に大幅に改良されているならば前代との比較が見たいところです。

 TimeWarp 2.0は編集環境がない人には良いかもしれませんが、別にHypersmoothで撮影して速度調節すればそれで近いものは作れるので、あまり魅力を感じないのが率直な感想です。

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 Hi-Fiオーディオは正直期待していませんでした。毎年のように「マイクの数が〜」と音質向上を図ったようなことは聞きますが正直あまり変わってないじゃんと思うのが本音。ただ、今回のモデルはきちんと変わっているようで、YouTubeでインフルエンサー向けに先行配布している動画を見る限り、変わっているのがわかるくらい変化していました。ここは素直に褒めたいところ。

 タッチパネルの反応がよくなりました。HERO5から言われ続けていた問題点ですが、ようやく「おっ変わったな」とわかるくらいの差になりました。しかしそれでもまだ誤作動や意図しない操作が起きてしまうので、完璧とは言い難いです。

 マウント部分が本体内蔵になり、グラつきを懸念していましたが、しっかり止めれば全くぐらつかず、問題なさそうでした。もし割れても純正で交換部品を販売しているので安心です。

問題点

 さて、GoProは今回大きな変更点として本体が14%軽量化したと謳っていますが、HERO 7 Blackと比較して機能はそのままに、14%も軽くなるわけもなく。今回本体からHDMIポートが廃止。HDMIで出力するには別売のメディアモジュラーという周辺機器を購入しなければいけません。なおこちらの商品は9600円で販売。

 念願のフロントディスプレイが搭載!でもこのディスプレイを使うには別売のメディアモジュラー(9600円)を購入した上でディスプレイモジュラー(9600円)を購入する必要があります。そしてこのメディアモジュラーを搭載した場合はおそらく防水性はないかと思います。このディスプレイモジュラー、突貫工事をしたかのような、メディアモジュラーのHDMIに装着する使用になっています。

 そしてバッテリーが変更されました。HERO 5から続いていたバッテリーと互換性はあるものの、旧式のバッテリーを使うと一部機能が制限されます。出力が若干変わったのでしょうか?どの機能が制限されるかどうかは未だわからず、GoProも公開していません。ただおそらくですが新機能であるHypersmooth 2.0あたりが制限されてしまうのではないか?と思います。

 カメラのレンズキャップが交換不可になりました。従来モデルではタフに使ってレンズ部分が傷ついたら交換したり、サードパーティから販売されているフィルターを使ったり、表現の幅が広がりました。HERO8では「大きく強化された」と謳っています。なのでレンズアクセサリーを所持しているユーザは少し購入を留まったほうが良いと思います。

 極めつけはチップセットが変わっていないということ。

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 HERO 8 Blackに搭載されているチップはGP1というもの。このGP1は日本のソシオネクストとの共同開発で、GoPro HERO 6 Blackから搭載されています。このGP1はARMアーキテクチャCortex A7で28nm世代です。正直これを使い続けているせいで、GoProは発熱・操作性が悪いのでは?という疑念を私は持っています。

 一方、操作性が良い・動作も安定していると言われるDJI Osmo Actionは、GoProがソシオネクストを採用する前年まで使用していたAmbarella社のH2と言われるCortex-A53 14nm世代のチップを採用しています。GP1と比較すると2世代も違うわけです。

 GP2が登場しない理由としては資金難のせいで新たにチップを開発できないのでは?と考えています。仮に登場するとしても2020年に発売されるモデルなのかな?とも思います。ただそこまで会社が持てばいいのですが。

 つまり、要約すると基本性能は変わっていない、HDMIポートは削減、バッテリーは互換性に問題有り、フロントディスプレイを使うには別売で2万円ほど払う必要有り、しかもフロントディスプレイは防水非対応。それで価格は5万800円ということ。

GoPro MAX

従来機との違い

 GoPro Maxは2017年に登場したFusionの、事実上の後継機です。表と背面の2つのカメラを用いて全天球、つまり360度撮影できます。

 撮影した映像は、画角を自由に切り出して従来のGoProでは不可能だったさらなる画角を表現できます。そして手ブレ補正はMAX Hypersmoothで異次元レベルに。360度全視点を撮影しているので、手ブレ補正を行っても画角が狭くなることはなく、カメラを撮りたい被写体に向ける必要もありません。このアプローチは過去にもTHETAやInsta360などで展開されていました。

 またTimeWarpがMAXにも搭載、名前はそのままMAX TimeWarp。全天球のハイパーラプスはめちゃくちゃおもしろいです。筆者も昔THETAで作ったことがありますが、当時はめちゃくちゃ苦労しました。しかしMAX TimeWarpなら簡単に作れちゃいますね。

 極めつけは360度オーディオ。6つの内蔵のマイクで360度の音を収録。VRではこれがあると臨場感が増すのでこれは嬉しいポイント!

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 そしてFusionでは最大5.2Kの動画でしたが、MAXは5.6Kまで対応。少しだけですか高解像度化を果たしました。バッテリーはMAX専用のバッテリーを採用。HERO 8 Blackのものと比べて若干縦長のサイズ。

 また片側だけカメラを使って通常のGoProのように使うことができます。MAXは片側で180度撮影するので、HERO8よりも画角はMAXのほうが広いです。ただ動画は最大1440pに制限されるのがネック。

 そしてFusionはmicroSDカードが2枚必要で、スティッチングも行う必要がありましたが、MAXはmicroSDは1枚でOK、スティッチングも行う必要なしで使いやすくはなっているようです。ただ、MAXは動画がGoPro独自形式なのでGoProのアプリを通して使う必要があり、一般的な動画編集ソフトで編集するには一度mp4などの形式に書き出す必要があります。

問題点

 ちょっと気になるのが彩度の低さ。GoPro HERO 8 Blackと比較して若干彩度が低いように感じます。編集で持ち上げればいいのですが、同じGoPro製品なのにばらつきがあるのは少し気になるところ。

 チップセットはHERO 8 Blackと同じくGP1。これは以前のモデル、Fusionに搭載されていたものと同じです。性能面でやや疑問が残ります。

買うならどっち?

GoPro HERO 8 Blackはナシ。理由はDJI Osmo Action

 HERO 8 Blackは、現時点では筆者は買う気が1ミリもありません。というのもDJI Osmo Actionが優秀だからです。

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 先日旅行にOsmo Actionを持っていきましたが、撮れてなかった、フリーズしたということは一切なく、完璧でした。また色も派手すぎず、自然な色味で私はすごい気に入っています。GoProは頻繁にフリーズする上に操作性も悪く、やむを得ない場合以外は使いたくないくらいです。それゆえにGoPro HERO7 Blackや所持していた純正アクセサリーは先日すべて売却しました。

 ただ、先行レビューを見る限り、フリーズの報告は聞かないので良い方向になったのかな?と期待したいところ。

大本命はMAXか

 今回はHERO 8 BlackよりもMAXの方が本命なのかな?という印象です。

 MAXは6万円台とHERO 8 Blackと比べてお高めですが、全天球カメラなので撮り逃しという概念がないのが良いところ。