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サムスン、人工人間「NEON」発表

 Samsungの研究機関Samsung Technology&Advanced Research(STAR) Labsは、人工人間「NEON(ネオン)」の詳細をCES 2020にて発表しました。

SamsungのAI「NEON」

NEONは「新種の生命」

 NEONは、NEO(New)とhumaNを掛け合わせて作られた造語であり、経験によって知識を構築していきます。STAR LabsのCEO、Pranav Mistry氏は、「NEONは新種の生命のようなものです。私たちの惑星には何百万もの種がありますが、NEONは、友人、協力者、仲間となり、交流を通じて継続的に学習、進化、記憶を形成します。」と述べています。(筆者訳)

 このNEONは、AIアシスタントではなく、現在のところは「デジタルで構成された次世代の人工知能としての存在」に留まっています。SFを実現することを使命としているようですが、実際のところこのプロジェクトが目指すものは見えていません。

 NEONは、「計算により作成された仮想生物」とされており、アンドロイドやクローン人間とは異なっています。

 このNEONは、人間と同じように会話することができ、また会話に共感するといった感情を示すことができます。スペイン語からヒンディー語、日本語から英語まで、多彩な言語を話すことができるといいます。

システム構造

  NEONはCORE R3を搭載しており、R3というのはReality、Realtime、Responsiveの3つの略からできています。

 CORE R3は計算機においてリアルな現実を作り出し、それを補完するSPECTRAというテクノロジープラットフォームが用意されており、学習や感情、記憶、知能などをCORE R3に貸し出す、とのことです。(考察:SPECTRAというのはおそらく人間の脳にあたるもので、CORE R3はSPECTRAから得た情報をもとに、グラフィックなどを作り出すものではないかと思います。)このSPECTRAに関する詳細は今年の後半に行われる予定の「NEON WORLD 2020」にて公開されるとのことです。

NEONは人間の職にとって代わる?

 NEONが人間にとって代わることができると述べられているものには、教師、ファイナンシャルプランナー、ヘルスケアプロバイダー、俳優、スポークスマン、ニュースキャスターなどが挙げられています。

※「画像はイメージ」とのこと。

ディープフェイクとの違い

 現在、ディープフェイクなどの技術も発達していますが、それらの技術とは根本から違うことをSamsungは強調しています。

 ディープフェイクは、実際の画像や映像の顔、動作などを置き換えて生成しますが、NEONはそのようなものを必要としないとのこと。(なお、CESで展示されているものはイメージで、ほとんどが実際の人間によるものだとのこと。)

販売予定

 NEONは今年後半に、ベータ版が「世界中のいくつかの国で選ばれたパートナー」によって発売される予定です。販売方式(ストリーミングのような形式になるのか、ハードウェアとセットで売られるのか等)は不明で、今後の情報に期待したいところです。

まとめ

 まさに、2020年代に最も進化しそうな部門のコンセプトをNEONは打ち出してきたといえます。このような人工人間を作ろうとする取り組みは今までにもあったものの、どこか不自然であったりして、すごい!とはっきりとわかるものはありませんでした。CESのブースで展示していたものが実在する人間を用いたコンセプトだったということで、少し残念な部分もありますが、今後のテクノロジーの発展の第一歩ということで、進化に期待できるのではないでしょうか。

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