中国メーカーHuawei Technologiesに対する米国による制裁。解除されるどころか、2020年5月14日に大統領令が1年延長。そして今回、米商務省がさらなる制裁強化を打ち出しました。
米商務省は、Huaweiが米国の輸出管理を弱体化させる取り組み(制裁回避)を、今回の制裁強化は打ち切り、米国の国家安全保障を守るとしています。
Huaweiと関連会社114社がEntity List追加後、輸出希望メーカーはライセンス取得が必要でしたが、Huaweiは引き続き米国のソフトウェアと技術を使用して半導体を設計し、米国の設備を使用して海外の製造所に生産を委託することにより、制裁を形骸化。これは責任あるグローバル企業の行動ではないとし、HuaweiとHiSiliconが悪用するルールを修正し、米国の技術が使用されるのを防ぐ必要があると、米商務省は今回の制裁強化の背景を説明しています。
今回の制裁強化により、米国の国外での生産であろうが米国の製造技術で生産される半導体は、Huawei / HiSilicon / 関連会社宛に輸送するならライセンスが必要になるとのこと。
Huaweiによる米ハイテク企業数社へのスパイ行為やイラン・北朝鮮への制裁違反を行った疑惑を米国は追求しており、現在も係争中。さらに中国当局の情報公開に不備がある中で新型コロナウイルス感染が世界中に拡大したことで、米中関係は極度に悪化。貿易戦争と対Huawei制裁にも終わりが見えません。