弊誌はアフィリエイト広告を利用しています。

「最強Androidタブ」必須アイテム!?「Galaxy Tab S7 Book Cover Keyboard」レビュー

 先日ご紹介したGalaxy Tab S7のハードウェアキーボード、「Galaxy Tab S7 Keyboard Cover」を購入しましたのでご紹介します。筆者はもともとパソコンを持ち歩いていましたが、最近はその使途が文字を打つだけとなっており、タブレットと合わせて持ち歩くのはかなり質量が大きく負担となっていたため、せっかくならこのタブレットにすべてを統一したいと考えていたところでした。

 そんなわけで購入したGalaxy Tab S7 Keyboard Coverですが、ちょっと厄介な曲者でしたが、少しいじってみると快適な環境が整えることができたので、その方法についてもご紹介します。

 外観をチェック!

 Book Coverと同様、Book Cover Keyboardも抗菌コーティングがされているようです。

 Sペンは前回紹介した「Galaxy Tab S7 Book Cover」の「カバーの折り目」部分ではなく、「背面カメラの下」になっています。本体からは出っ張ってしまうものの、Sペンが常に充電された環境を維持できるので、Sペンをわざわざ充電する手間がなくなり、エアアクションなどの機能が常に使える状況になりました。

 本体中央部のフリップスタンドの出っ張りを、このSペンケースの突起があることによってぐらつかなくしているので、Sペンケースの突起はあまり気になりませんでした。

キックスタンドが素晴らしい!

 背面のカバーとキーボードは分離しており、背面カバーだけの使用も可能となっています。ちなみに本体とキーボードを外すとキーボードは使えません。(つまり無線接続ではないということです。)

 接続端子は側面にあります。

 背面カバーはキックスタンドタイプで、かなりしっかりしています。角度も水平を0度として5度前後から75度近くまで可能で、幅広く使えます。見た目とは裏腹に、めちゃくちゃ頑丈でしっかりしています。キックスタンドだけでもかなり優秀なので、これだけでも商品として販売する価値のあるものだと思いました。

 キーボードはUS配列になっています。筆者はノートPCもUS配列を好んで使用しているため、特に問題はありませんが、普段から日本語配列を使っている人やかな入力を使っている人は要注意です。

膝上使用にもいい!

 筆者は電車内の時間などで執筆を行うことも多く、膝の上において使うことも多くあります。このKeyboard Coverは、キックスタンドとキーボード部分がしっかりとつながっており、膝の上でも安定して使えます。それだけではなく、キーボード部分と本体の接続部分が柔らかめの素材となっているので、振動でキーボードと本体が外れるといったことがなく、快適に使用できます。

 ただし、完全に固定されたノートPCのほうが膝上使用が快適なのは言うまでもありません。

フリップ状態ではキー無効化

 何気に素晴らしいと思ったポイントが、キーボード部分を折り返すと、キーボード、トラックパッド入力が無効化されるという機能です。だいたい180度を超えると無効化されるので、折り返して持ったときにキーの誤操作などに悩まされる必要はありません。ちょっとしたポイントではありますが、かなり嬉しい機能です。

けっこう重いがiPadよりは軽い

 本体約550gに加えて、キーボードカバーだけで400gあるので、合計で約950gとなります。ノートPCに迫る重量。11インチiPad Pro + Magic Keyboardの約1070gよりはかなり軽くなっています。

筆者の苦戦

Samsungキーボードはきつい

 キーボードを使う上で最も重要なのがIMEの存在。英語入力時は特に気にしませんが、日本語では変換が命で、その変換の使い勝手も重要です。

 まず、もとから端末にインストールされているSamsungキーボードで試していきます。キーボード自体に言語を切り替えるLanguageボタンがあり、早速日本語に切り替えて入力すると、なぜかアルファベットしか入力できず、早速積んだかと思いました。

 しかし、設定を色々いじっていると、「ソフトウェアキーボードがフリック入力になっている間は日本語入力が認識されない」ということがわかりました。まずここにたどり着くまでが難関。わかりにくすぎますね……。

 フリックからQWERTYキーボードに変更し、日本語入力できたはいいものの、今度は「スペースキーで変換することができない」という問題が発生。しかし本記事執筆中にアップデートが配信され、スペースキーでの変換が可能となりました。ただし、変換候補が画面の最下部に表示されるため、変換のたびに視線の移動が増えてしまう問題を抱えています。

 Samsungキーボードでは、Shiftを押しながら打ってもアルファベットにならず、Functionキー+F10によるアルファベット変換もできませんでした。さらに、SamsungキーボードではShiftと組み合わせて記号を打つとなぜか2回入力されるという不具合がありました。仕様としても使いにくく、不具合もあり、常用に絶えないと判断しました。

Gboardで解決

 そこで、筆者はGboardをインストール。変換候補が入力中の文字のすぐ下で行われて見やすいほか、Shift周りの操作性など他の問題点も気にならず、安定して使用できるようになりました。

 ただし、どうしようもない点があります。BackSpaceキーの隣にスクリーンショットキーがあるのですが、これを押した際に画面上にツールが現れます。

 このツールバーが出ている際は、キー操作が全て無効化されてしまいます。押し間違えやすい位置にあるので、キーの無効化は勘弁してもらいたいところです。

 ここまではDeXでの使用ではない場合の話。

DeXは難あり

 前述した手法がDeXモード使用時にも使えればいいのですが、DeXモードではSamsungキーボードに限定され、IMEは変更できません。

 「Samsungキーボードを強制的に無効化する」という方法がありますが、「Samsung DeX起動時にSamsungキーボードが無効化されているとブートループに陥ってしまう」という仕様があるようです。その場合はセーフモードから無効化に使ったアプリをアンインストールすることで解決するようですが、余計な時間を取られてしまいます。(参考:Galaxy Tab S7のSAMSUNGキーボードを無効化する方法:Paraph.life

 筆者はズボラなので、間違いなくDeX起動時/終了時にブートループ状態に飛ばしてしまう自信があり、それはそれで面倒なので筆者はSamsungキーボードしか使えないDeXモードはあまり使わないようになってしまいました。(Functionキー+BackSpaceキーでDeleteキーになるのですが、その際にFunctionキー+DeXキーを誤タイプしてDeXモードを起動させる自信もあります)

 筆者のBook Cover Keyboardの使途は主にタイピングなので、DeXモードを使うことで得られるカーソル操作のしやすさやマルチウィンドウのしやすさといったメリットよりも、Samsungキーボードしか使えないことのデメリットのほうが大きく、少なくとも筆者は「Galaxy Tab S7とBook Cover Keyboardで使用する時にDeXモードが必要か」、と言われると微妙なところです。(WordPressの原稿執筆はタブレットモードでも余裕です。)

トラックパッドがダメ

Galaxy Tab S7のKeyboard Cover、ハードウェアとしてのキーボードとしてはいいのですが、トラックパッドがかなり微妙な使い心地です。

 まず、反応が良すぎたり、悪かったり時に応じて様々。例えば、2本指でスクロールできるのはWindowsと同様の操作感で使いやすいのですが、普通にスクロールしているだけなのに、Windowsのノリでスクロールしていると下にスクロールしていたのに上に戻ってきてしまったり、逆に2本指で操作しているはずなのに1本指操作と判定されたのか、マウスカーソルだけが動いたりということがあります。

 また、Windowsのようなダブルタップ+スワイプもしくは片指で長押ししながらもう片指でスワイプで文章の選択ができる機能も使えません。(つまりトラックパッドでは文章の選択ができないということです。)

これがトラックパッドではできないということです。

 この文章の選択は外部マウスを接続すると普通に使える機能なので、なぜにこのトラックパッドでは使えないのかは謎です。

 正直、このトラックパッドは全く使い物にならず、「画面をタッチしたほうが早く、正確」「Sペンのほうが便利」といった感じで、今後の改善に期待したいポイントの一つです。

まとめ:改善の余地あり。今後に期待

 今回のGalaxy Tab S7 Book Cover Keyboardは、キーボードこそ快適なものの、トラックパッドの出来や純正IMEなどのソフトウェア処理が微妙であると感じました。

 メインOSがAndroidという制約のある中で、素晴らしい端末に仕上がっていると思います。しかし、iPadの対抗馬、という話ならまずはIMEをもう少し使いやすい仕様に改善するべきだと思います。(国内未発売製品にいうのも酷な話ですが。)スペースキーで変換不可の問題は他媒体のレビューでも多数指摘されており、そのフィードバックが受け入れられて修正されたのかと思います。その他の問題も今後アップデートで改善されれば嬉しいです。

 この「Galaxy Tab S7 Book Cover Keyboard」は、Galaxy Tab S7でタイピングを行いたい、という方には非常におすすめできるアクセサリーです。一方で、トラックパッドでの操作を目的とされている方にはおすすめできません。マウス操作なら使い勝手が良かったので、電車内などでも使える筆者愛用のLogicoolのトラックボール型マウスをオススメします。

 Galaxy Tab S7 Book Cover Keyboard(US配列)はEtorenから購入できます。Galaxy Tab S7本体のレビュー純正Book Coverのレビューも公開しています。

すまほん!!を購読しませんか?

Twitterでも最新更新を配信・通知しています

フォローする 再度表示しない