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【悲報】変態機期待の星「Astro Slide 5G Transformer」、残念すぎる「スペックダウン」発表

 相次いで物理QWERTYを備えたAndroidスマートフォンをリリースし、今まで順調に異端な端末をリリースしてきたイギリスのPlanet Computersから、残念がお知らせが届きました……。

 Planet Computersは、往年の名機Psionの設計者を擁し、一作目のGemini PDAに始まり、二作目のCosmo Comunicatorを送り出し、そして現在もIndigogoでクラウドファンディング中の本作「Astro Slide 5G Transformer」の開発に取り組んでいます。

 クラウドファンディング開始時には、すまほん!!でも大興奮で出資募集の開始のニュースを紹介しました。すまほん!!ライター陣も複数人出資していますが、CPU(SoC)の変更により多くの機能に影響が出ているようです。

QWERTY期待の新機種「Astro Slide 5G Transformer」が残念な性能減退

 メールとIndigogoの公式発表#42の画像キャプチャーです。英語で長文なので、概略と詳細一覧をお知らせします。

CPU(SoC)の変更

 最大の変更は、CPU(SoC)の変更です。近年のスマートフォンは、小型化のために多くの機能をCPU(SoC)に統合しており、CPU(SoC)の変更=多くの機能の変更となります。

 変更前は、最新のCPUであるMediaTek Dimensity 1000 MT6889を採用するとされ、5Gでの高速通信対応、WiFi6対応、BLE Audio対応のBluetooth5.1採用と発表されていました。物理キーボードを有するなど特殊なスマートフォンは、生産規模の小ささからか型遅れのCPUが搭載されることが多いのですが、「Astro Slide 5G Transformer」は、ハイエンドAndroidスマートフォンに搭載されているQualcomm Snapdragon 855を上回る最強のスペックで発表されました。

Astro_発表時スペック

 しかし、2021年1月11日に、MediaTekに依頼したDimensity 1000の調達が不可能となったため、MediaTek Dimensity 8005Gに変更すると公式発表がありました。これにより、最強スペック!とされたいくつかの特徴を失いました。

 主な変更点は以下となります。

  1. SoC:MediaTek Dimensity 1000→MediaTek Dimensity 8005G
  2. 通信方式:DUAL5Gでの高速通信対応→5G+4G DUAL
  3. WiFi:WiFi6対応→WiFi5
  4. Bluetooth:BLE Audio対応→対応なしのBluetooth5.1

Astro_変更後のスペック

新旧スペックの詳細比較表

 CPU(SoC)の変更の項で記載した点以外にも、多数の変更があるため、公式発表の比較表を掲載します。オレンジがスペックダウン、緑がスペックアップになります。

 メインメモリが6GBから8GBになることや、カメラセンサーが48MBのソニーセンサーを採用など嬉しいスペックアップが記載されていますが、その中に記載されているディスプレイについて、液晶から有機ELのAMOLEDになるのは、筆者個人としては焼付きなど耐久性に難が出るため全く嬉しくないですね……。

Astro_新旧比較スペック比較表

追加で心配なキーボードの「キーサイズ」変更

 追加で心配になる写真も公式発表がありましたので、記載しておきます。

 Planet Computersのスマートフォンのアイデンティティとも言える物理キーボードですが、これまでキータッチを改善したりバックライトを搭載したりと徐々に改善されて素晴らしい物となっています。

 そのキーボードがキーサイズを変更するとのことです。

 小型端末の常で、さまざまなメーカー、機種でキー配列には苦労しています。また世界的にはマイナーな日本語入力を行うキーボードとしては、記号やカーソルキーなどの配列も特殊になりがちです。

 それをキー配列をアプリ設定で変更するというAndroidの自由さと、キーサイズが同じで、かつキーキャップが物理的に交換可能というGemini PDA、Cosmo Comunicatorの特徴から、ユーザーが好みの配列に入れ替えカスタマイズすることで補ってきました。「キーサイズ」が変更されるということは、その入れ替えカスタマイズが難しくなるということです……。

心配なキーボードのキーサイズ変更を画像で比較

 Gemini PDA(Cosmo Comunicator)のキーボードは、Tab、Space、Enterキー以外は、すべて同一サイズです。だからキーキャップごと入れ替えて、ソフトカスタマイズ後の配列通りの居キー印字に変更することまで可能だったわけですね。

Gemini PDAのキーボード

 対して「Astro Slide 5G Transformer」のキーサイズは……。Tab、Space、Enterキー以外にも、「左Shift」「Ctrl」「上矢印」「下矢印」の大型化、「右Shift」の小型化が見て取れます。特に、矢印キー周りについては、筆者を含め、入れ替えのカスタマイズをする人が多いので止めて欲しい所です。

Astroのキーボードサンプル

 あくまでサンプルとしていますが、クラウドファンディング終盤のこの時期の公表なので、製品版はこのままとなるであろうと想像できます。(無駄であろうとは思いますが、筆者はもとに戻してもらえるようPlanet Computersにメッセージを送りました。)

それでも唯一無二の存在!「Astro Slide 5G Transformer」頑張れ!!

 キーボードの心配を含めいろいろ記載してきましたが、スペックダウンする設計変更されてもなお、「Astro Slide 5G Transformer」は期待の物理QWERTY機に変わりはありません。なぜなら、数ある板スマートフォンとは異なり、通常時は縦型の一般的なAndroidスマートフォンとして使用しながら、必要時にスライドさせるとタッチタイピング可能な大型物理QWERTYキーボードが現れるなんて変態(褒め言葉)スマートフォンは唯一無二の存在だからです。

 筆者も既に出資しており、リリースを首を長くして待っている一人ですが、今からでもまだ出資可能なようです。興味のある方は、ぜひクラウドファンディングサイトを覗いてみてください!

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