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OPPO A73レビュー。品質は低いが楽天モバイルなら安い

 現在楽天モバイルで販売中の製品のうち、在庫のあるモデルでは最安機「OPPO A73」を1か月近く使用しましたのでレビューします。

廉価機にしては背面質感は良い

 付属品は以下の通り。

  • ACアダプタ(最大18W)
  • USB-C ケーブル
  • クイックガイド・説明書
  • クリアケース
  • Simピン
  • オープンイヤー型イヤホン
  • 保護フィルム(貼り付け済)

 近年の同梱物をなくす風潮と反するかのようにだいぶ豊富です。ただ、個人的にはACアダプタが非常に大きく、縦長であるため干渉しやすいのがやや不満ではあります。

 OPPO A73本体。かなり珍しい、レザー調に加工されたプラスチックを採用しています。

 この価格帯の機種としてはかなり高級感を感じられます。指紋もつかないうえにグリップ力もあるので、ケースに入れないという選択肢もアリだと感じます。

 また、付属しているケースは比較的柔らかく、付け外しは容易な印象。個人的にはこのケースの運用でも全く問題はありませんが、机に置いた際にややカメラ部が干渉しぐらつくので、音ゲーのプレイを検討している方は純正以外のケースの利用をお勧めします。

 本体底部にはUSB-Cコネクタ、スピーカー、マイク、3.5mmイヤホンジャックを備えます。筆者としてはイヤホンジャックは底部についている方がケーブルが邪魔にならないのでうれしいポイントです。

 本体左側面には電源ボタン。右側に音量調整ボタンとSIMカードスロットを備えます。この配置がダメ。詳しくは後述します。

 重量は公称値162g、実測値もピッタリ162gでした。ケースの重量は17.5gで、6.4インチとしてはやや軽いほう。長く持っていても全く気にならないです。

ゲームに使えない高パフォーマンスモード

 OPPO A73のSoCは、Redmi 9Tなどエントリー帯のスマホで多く採用されているSnapdragon 662です。ハードな使い方をしなければ必要十分な印象を受けます。

 以下、ベンチマーク結果です。当機には高パフォーマンスモードや省エネモード、さらには電話やメッセージ以外のアプリの起動が制限されるスーパー省エネモードを備えています。ベンチマークの結果は通常のモードと高パフォーマンスモードでのスコアを掲載し、実使用の場面では通常のモードで使用しています。

Geekbench

 まずはCPUの性能を測るGeekbenchから。結果は以下のとおり、通常モードのほうがシングル・マルチともに高いスコアを獲得。

(左が高パフォーマンスモード、右が通常モード)

3Dmark

 次はGPUの性能を測る3Dmarkです。こちらも通常モードのほうがやや高いスコアを達成するという奇妙な結果に。

(左が高パフォーマンスモード、右が通常モード)

 おそらく、Geekbenchと3Dmarkの計測では、高パフォーマンスモードは長時間の発熱によってクロックの低下を引き起こし、スコアが低下したと考えられます。

Antutu 3DBench Lite

 最後はおなじみAntutuベンチマーク。結果は画像の通り。今までとは異なり高パフォーマンスモードのほうがスコアが高くなっていますが、Antutuにはブラウジングなどの快適性を計測するUXスコアが含まれているためと考えます。

(左が高パフォーマンスモード、右が通常モード)

 高パフォーマンスモードは快適にブラウジングやTwitterなどを楽しむためのモードであって、ゲーム用ではないと考えたほうがよいのかもしれません。

実使用でストレスを感じる、価格相応の低い品質

 ちなみに筆者は普段、ハイエンドスマートフォンをメイン機として利用しています。一ヶ月間、本機をサブ機とし、二台持ちで生活してみました。

 感想としては「なんとか利用可能ではあるものの、ハイエンドスマホからの乗り換えはストレスがたまるかも?」というのが率直なところ。やはりどうしてもタップからの反応やスクロールは一瞬遅れるのを感じます。

 また、OPPO A73は画面内指紋認証を備えますが、画面内指紋認証自体の読み取りの遅さにより、認証してからホーム画面が表示されるまでの速度はかなり遅い印象です。また、顔認証にも対応していますが、こちらは多少指紋認証より速度は少々早く感じます。

 スピーカーは底面のみのモノラルで、音質は価格相応、つまりイマイチ。画面を横にした際に右からしか聞こえないのは、やはり違和感を感じます。

 NFCやおサイフケータイは非搭載。筆者は地方に住んでおりモバイルSuicaやモバイルICOCAの恩恵をたいして受けられないため、そこまで問題に感じていませんが、関東圏・近畿圏で列車を頻繁に利用する方には不便かもしれません。

 余談ですが、先日マップ上でギリギリ楽天パートナー回線がエリア外なキャンプ場に行った際に、OPPO A73ではろくに回線をつかめなかったのですが、家族の所持するRakuten Handは通常通り使用ができていました。処理速度や価格もRakuten Handが完全に優位ですので本来であればRakuten Handがお勧めなのですが、店舗もネットでも在庫がかなり厳しい状況です。ただ、楽天モバイルのネット上の製品の在庫と店舗の在庫はリンクしていないので、根気強く探せばネットで在庫なしとなっている製品でも見つかることがあるかと思われます。

不自然なAIカメラモード、屋内専用と割り切りを

 OPPO A73は1600万画素メイン+800万画素超広角+200万画素モノクロ+200万画素ポートレートの4眼構成となっています。また、カメラアプリ内に「AIダズルカラー」という色味を最適化する機能があるので紹介します。なお、今回比較している写真は露出補正などは一切かけず、モードの比較のみとしています。

 まずは近所に生えていた花から。以降、左がOFF、右がAIダズルカラーです。AIダズルカラーでは、不必要なまでに色が鮮やかに誇張されすぎていて気持ち悪く感じます

 続いてはピザの写真です。筆者としてはAIダズルカラーを有効にした写真のほうが美しく感じます。撮影したのは夕食時で、店内もそこまで明るいというわけではありませんでしたので通常時の画像がかなり暗くなっています。

 最後はうどんです。こちらはどっちでもアリかなという印象を受けます。どんな状況でも最適な色味に調整してくれるわけではないことがわかりました。屋内限定、あざやかモードのような使い方をすれば、アリかもしれません。

 参考までに、筆者の所持する Xperia 1で撮影した画像も掲載しておきます。

非常に操作性が悪い

 先述の通り、処理性能やスピーカーの品質の低さは価格相応といえば仕方なく感じますが、それにしても日々使っていく中で不満な点があるので紹介します。

 「音量ボタンが左側にある」、これが最も不満な点です。OPPO製のスマホはフラッグシップの「Find X2 Pro」などももれなくこの配置ですが、本体を握った場合や手持ちで電源を切ろうとした場合に頻繁にスクリーンショットが誤作動します。はっきり言って左側に音量ボタンがある意味が全く分からないのですべて右側に統一してほしいと切に願います。

 またOPPO製のスマホに搭載されている「ColorOS」の問題ですが、かなり多くのカスタマイズを施してあるせいで、筆者としては非常に使いづらく感じます。その中でも一番に使いづらく感じるのが、「通知の削除が片側のみ」という点です。筆者は結構な頻度で左手のみで操作することがあるのですが、ColorOSは通知を右から左にスワイプしないと削除できない仕様になっています。ちなみに中国Xiaomiが採用するMIUIは全く逆で、左から右にスワイプしないと削除できない仕様。

 また、OTG接続は設定で有効化しないと使えず、さらに気づけば無効になっていることが頻繁にあることも不満点の一つです。カスタマイズするのはいいのですが、使いにくくしたり既存の機能を切り捨てたりする改悪は勘弁してほしいです。

楽天モバイル独自端末を除けば最安

 OPPO A73の希望小売価格は3万800円。あまりおすすめはできません。

 しかし楽天モバイルでは定価での販売になるものの、本体を「Rakuten UN-LIMIT VI」の契約と同時に購入した場合は翌々月末に合計2万5000ポイントを付与。実質5800円となります。

 4月10日現在、楽天モバイルで取り扱っている製品の中では実質価格が3番目に安い商品となっています。楽天モバイル独自端末であるRakuten HandとRakuten Miniの在庫がない間は「楽天モバイル最安端末」の座にいると言えそうです。

総評:典型的安機種だが、販路を選べば良コスパ

 楽天モバイルではコスパ良し。

 1万円台後半のRedmi 9Tなどさらにコスパが優秀であろう機種は確かに存在していますが、楽天モバイルの値引きや、「Rakuten UN-LIMIT VI」3ヶ月無料キャンペーンなどを考えると、購入費用や運用コストを抑えられます。とにかく安い機種を探していて、本稿で指摘している箇所を問題と感じないユーザーには検討候補となります。

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