2021夏の発表が予想されている、Appleの次期MacBook ProでTouch Barが廃止される可能性が、より確実なものとなりました。
これはディスプレイ関連の情報に詳しいDisplay Supply Chain Consultantsの有機ELディスプレイに関する市場予測から判明したもの。2020年第4四半期~2021年第4四半期までのモバイル向けOLEDシェア統計・予測図の説明として「私たちの情報源は、Appleが将来的にTouch Barをキャンセルする可能性があることを示唆している」との記述が確認できます。
今年4月には、AppleのサプライヤーであるQuanta Computer Incがランサムウェア攻撃を受け、設計図データが流出。流出した設計図データからもTouch Barの存在は確認できなかったほか、MagSafe復活やSDカードスロット、HDMIポートを備えている可能性があることもわかっています。
また、Apple関連の情報に精通している、Ming Chi Kuo氏も以前、Touch Bar廃止に関して触れており、それらも鑑みると、今回確認された情報によってさらにTouch Bar廃止が裏付けされたことになります。
Display Supply Chain Consultantが公開したグラフからは、現在、モバイル向けOLEDの出荷は、スマートフォン用ディスプレイが1位を占めており、続いて2位にスマートウォッチ用、そして3位にTouch Bar用ディスプレイ、と、意外にもTouch Barがモバイル向けOLEDの出荷に占める割合は高いことがわかります。
そのため、もしTouch Barが廃止された場合、ディスプレイの製造を受注しているサプライチェーンにとっては大きな痛手となる可能性もあります。
2016年発売のMacBook Proから、2021年発売のM1チップを搭載したMacBook Proまで5年間にわたり採用されてきたTouch Barが、一つの区切りを迎えようとしています。ユーザーからの評価はあまり高くなかったとはいえ、そのデザインのスタイリッシュさを引き立たせてきたTouch Bar。次の、「Touch Bar」に置き換わる新しい機能にも期待が高まっています。