
3カ月で3万人——AIが人を喰う現場についてのお話。
AIと雇用の話、もう「いつか来る未来」じゃなくなってきました。Amazonの大規模レイオフをめぐり、SNSでは「自分を置き換えるAIを、自分の手で育てさせられた」という内部告発的な投稿が拡散しています。Xアカウント「Tech Layoff Tracker」がその発信源ですね。
Amazonは2026年1月に約1万6000人の追加削減を発表しました。2025年10月の約1万4000人と合わせると、わずか3カ月で約3万人。Amazon史上最大規模です。CEO Andy Jassy氏は2025年6月の社内メッセージで、生成AIやエージェントの普及により一部職種の人員が減るとの見通しを示していました。
とりわけ衝撃的なのがAlexa部門の話です。Tech Layoff Trackerによれば、2カ月前に847人いたエンジニアが今週以降は23人に激減し、ハードウェア開発はインド・バンガロールの31人の契約チームへ移管されたとのこと。
数字もさることながら、問題は「やり方」にもあるとされています。退職するエンジニアが「knowledge transfer sessions(知識移転セッション)」——つまり自身のノウハウや判断基準を引き継ぐための聞き取り——に参加を求められ、録音内容がAIエージェントの訓練データに使われたという告発です。あるL7社員は退職前の最後の2週間を、プロンプトライブラリとワークフロー文書の作成に費やし、それがAIエージェントの訓練素材になったとも。いずれも未確認情報ではあります。
Amazon人事責任者Beth Galetti氏は「組織の層を減らし、オーナーシップを高め、官僚主義を取り除く」取り組みだと説明しています。一方でJassy氏はAIによるコーポレート部門の人員減も示唆しており、AI活用と組織効率化が同時並行で進んでいるのは確かです。
確認できるのは、2度の大規模削減(計約3万人)とAlexaを含む複数部門が影響を受けた事実まで。拡散されている具体的な人数やknowledge transferの詳細は、あくまで噂です。
ただ、告発の真偽とは別に、AI導入と雇用不安が強く結びついて受け止められているのは事実です。「人間がAIを育て、AIが人間を置き換え、次の人間がまたAIを育てる」——そんな不安が広がる背景は理解できます。事実であれば、新しい現実の極端な先行例となりそうです。




















