Intelは、新たなプロセッサーブランドの「Core Ultra」の立ち上げおよび既存の「Core i」ブランドの廃止等を発表しました。この変更は、第14世代CoreシリーズとなるMeteor Lakeより適用されます。
Intelはこのブランド刷新について、Coreシリーズから15年が経過したこと、また次世代の「Meteor Lake」はIntel 4プロセスノードで製造された初のクライアント向けプロセッサとなるほか、こちらも個人向けとしては初めて、AIエンジンを搭載したモデルとなるといったことに合わせたとし、製品そのものの大幅刷新に合わせて、エンドユーザーに対する大々的なアピールを行う意図が感じられます。
そして今回新たに導入された「Core Ultra」ブランドは、名前からもわかるように、より高く、そして最先端の性能を求めるユーザーに応えるものであり、その時点で最新世代であることを表すブランド名となるようです。Core Ultraでは、「Core Ultra 5」「Core Ultra 7」「Core Ultra 9」といった3つのファミリーが用意されます。
一方で、「Core」とだけ冠されたモデルは、前世代のCPUの焼き直しであるRefreshモデルなどに適用されるようです。IT之家によれば、デスクトップ向けCPUおよびゲーミングノート向けCPUでは、第13世代Coreシリーズの改良版である「Raptor Late-S(HX) Refresh」を採用し、型番はこれまでと同じく数字の前に「i」がつくものとなっている一方、薄型ノートにて、「Core 〇」と「Core Ultra 〇」というモデルが混在する模様。
前者は一つ古い世代をベースとするRaptor Lake-U Refreshアーキテクチャを採用する一方で、後者は最先端なMeteor Lakeを用いる点に違いがあるようです。
これに伴い、PC本体などで見る機会のある、デバイスラベルについてもデザインが刷新されます。13世代までのデバイスラベルは、Intelのコーポレートロゴ刷新に合わせて、第11世代より採用されたもの。グレードにより、色味が異なり、分別が比較的行いやすいものでしたが、今回のデザインではCoreとCore Ultraの色味こそ違えど、目に見えてわかりやすい差異がほとんどなくなってしまったのは残念です。
なお、これ以降の世代では、公式の呼称として世代名が頭につくことがなくなります。
つまり、これまでは「第13世代 Core i5」と呼んでいたものが、単に「Core 5 14xxx」といいったように、世代そのものは型番で確認ができるようになるようです。これは、いわばインテルがそう呼称するよ、というものであり、消費者に大きな影響を与えることはなさそう。
このほか、ノートPCの利便性について、一定以上の条件を満たしたPCのみが表示を許される「Intel Evo Platform」は「Intel Evo Edition Platform」に変更されるほか、社用向けにセキュリティなどを強化したvProバージョンのバッジも刷新。
さらに、昨年、Coreシリーズより下位のCPUであるPentiumとCeleronを統合した「Intel Prosessor」などのバッジについても変更が行われるようです。
詳細な情報については、今年後半の発表が期待される、Meteor Lakeの正式発表時に合わせて明らかになる見込み。まだまだ分からない点もあるため、かなりワクワクしているところです。