ZTE傘下のnubiaは、中国国内で同社のフラグシップスマートフォン「nubia Z60 Ultra」を発表しました。
SoCにSnapdragon 8 Gen 3を搭載し、パンチーポールのないUDCディスプレイや、全てのカメラにOISのあるトリプルメインカメラが特徴となっています。
デザイン
nubia Z60 Ultraの背面デザインは先代のZ50 Ultraと同様、長方形のカメラバンプがツートンカラーになっているデザインで、宇宙空間をイメージした独特なカメラ形状と配置をしています。
メインカメラの周りはnubiaを象徴する赤にカラーリング。Leicaのカメラのような、NEO visionと書かれた赤丸が配置され、デザインのアクセントとなっています。
フレームには高強度・軽量・耐熱性・防錆性が特長の航空機グレードの金属ミドルフレームを採用。nubia独自のスライドキーは電源ボタンや音量ボタンと同じ側面に今回から配置されるようになり、片側はボタンなどがないデザインになりました。
カラーバリエーションはブラック・シルバー・星月夜限定版の3色。
ブラックとシルバーは金属の質感とガラスの配色でサイバーパンクの未来感のある色彩を表現しています。
星空夜限定版はシリーズの定番ともなりつつあるカラーで、ゴッホの星空夜をデザインに採用し、ハイテク技術によりガラスの上に絵が浮いて見えるような加工がなされているとのこと。16GB/512GBの構成のみ用意されています。
ディスプレイ・UDC
ディスプレイには第5世代のUDC(アンダースクリーンカメラ)ディスプレイを搭載。インカメラの上にディスプレイを配置して隠すことでノッチやパンチホールのない、ほぼ上下左右対称のディスプレイを可能に。
発光素材には中国BOE製のQ9+を採用し、色表示の安定性を50%を高め、2160HzのPWM調光や1500nitのピーク輝度、最大瞬間1200Hzのタッチサンプリングレートを実現しています。
UDC用のピクセルは400ppiと高密度のダイヤモンドペンタイル配列。UDCディスプレイを制御するUDC Ultraスクリーンチップを搭載することで、ピクセル毎の表示を最適化し、UDC用とそれ以外のピクセルの見分けがほぼつかないようになっているようです。
インカメラは、最大2.8μmのピクセルサイズまでピクセルビニングが可能なイメージセンサーと、f/2.0の大口径レンズのスペックに。スクリーンの透明度を高め、環境に応じて画質を向上させるアルゴリズムと合わせて、UDCディスプレイのインカメラの画質への影響がある中でも画質を高めているようです。
カメラ
nubia Z60 Ultraは18mm超広角、35mm広角、85mm望遠という超広角と広角が通常のスマホよりも望遠寄りになっており、全てのカメラがOISを搭載するという強力なスペックとなっています。
超広角のイメージセンサーには、超広角として業界最大の1/1.55型で5000万画素のOmnivision製OV50Eを搭載。
レンズも低歪みでf/1.8と明るく、反射を抑える光学コーティングやOISを備えており、ミドルハイスマホのメインカメラ級のスペックを超広角で実現しています。
この強力なハードウェアと優れたソフトウェアアルゴリズムにより、カメラとしての汎用性を高めているとのこと。近年のスマホカメラは望遠重視で超広角のハードウェアスペックが低下または停滞する傾向にありますが、そういった超広角無駄論を打ち破る、とnubiaは超広角の重要性を強調しています。
ハードウェアの強化に合わせて、星空モードが超広角でも使用可能に。従来の星空撮影機能を超広角に最適化し、通常よりも広い画角で壮大な星空と風景を映すことができるようになりました。
12個のアルゴリズムを実装し、機能全体を強化。星空を背景にしたポートレート撮影や星空AR機能、星空タイムラプス撮影や、撮影する星空の色調を黒・青・赤などに変更できる星空調光機能などを追加しています。
超広角を用いた65:24の横長アスペクト比での撮影にも対応。
35mm メインカメラにはZ50S Proと同様に、5000万画素 1/1.49型のSONY製IMX800を搭載。
35mm判換算焦点距離が35mmと他社より長いのにも関わらず、f/1.59というレンズの明るさを実現し、低照度撮影品質と画角あたりの解像度の高さを両立しています。
レンズ素材には1枚のプラスチックレンズに超低分散の高透過ガラスを組み合わせることで色収差を低減し、赤外線カットフィルタも備えることで撮影品質を高めているようです。
撮影モードでは端末側面のトリガーをスイッチするとすぐに切り替わり、人の目の画角に近いメインカメラを用いて日常場面を切り取ることのできるストリートモードが改善。
Z50S Proで色・シャープネス・ホワイトバランス・EVなどのパラメーターをProモードのように調整可能になったほか、AIにより撮影成功率を高めています。
また、カラーフィルタのオプションとして自然と素敵の2色を新たに用意。さらに、AIを用いて漫画風やモネの絵画風などの様々なスタイルの画像に加工できるフィルタ機能や自分で好みのフィルタを設定できるカスタムフィルタ機能に対応しています。
望遠カメラは前世代のZ50 Ultraと同様に85mm 6400万画素のペリスコープ望遠カメラを搭載し、IRカットフィルタやOISも備えています。
nubiaの超解像再構築アルゴリズムにより、デジタルズーム時にも光学品質レベルのズームを実現しているとのこと。
超広角は動画撮影でも活躍し、OISとEISを組み合わせた強力な手振れ補正により、動きの激しいシーンでも安定したビデオ撮影が可能で、vlog撮影に適しているとしています。
また、全てのカメラが4K120fpsの高フレームレートビデオ撮影をサポートし、鮮明で滑らかな動きを捉えることができます。さらに、スマートフォンで初の事前録画機能を実現。具体的な時間は明かされませんでしたが、おそらく録画ボタンを押す数秒前の段階から録画を記録することができる機能のようです。
パフォーマンス
Z60 UltraのSoCにはSnapdragon 8 Gen 3を搭載。
CPU性能を30%、GPU性能を25%向上させながらも消費電力を削減しています。また、AI技術でハードウェア、フレーム、アプリケーションの連携を高めているとのこと。
放熱部品としては、大型のベイパーチャンバーとダイヤモンド放熱ゲル、超伝導ナノ炭素繊維、1万mm²超えのグラフェンを使用しています。
ゲーム時にはAIフレーム感知技術を使用し、スマートにGPUやCPUの周波数を変更することでフレーム落ちを減らし、原神や崩壊:スターレイルを最高画質で1時間プレイした際にほぼ60fpsを維持することができるそうです。
OSにはAndroid 14ベースのMyOS 14を搭載。
AI機能を強化し、写真の顔を自動で隠す機能や、写真撮影のアドバイスを含むAIチャット、AI画像拡張機能、AI写真生成、Googleの消しゴムマジックのような被写体除去機能などを実装しています。
その他ハードウェア
バッテリーにはシリコンカーボン負極材料を使用することで、エネルギー密度を16%向上し、5000mAhのZ50 Ultraと同じ体積ながら6000mAhの大容量を実現。
Xiaomi 14 Proと思われる端末と比較して通常使用で約50%長い時間駆動できるとのこと。
また、AIによる夜間のスリープ時の消費電力を抑制する機能により、5GとWi-Fiを接続しながらも14.58日待機状態を維持することができるようです。操作をしている間にバッテリーを充電せず、直接本体に給電することで温度上昇とバッテリーの劣化を抑える充電分離機能も備えています。
さらに、nubia端末として初めてIP68の防水・防塵規格に対応。独自の14のテストと280以上の専門検査を通過しているようです。
このほか、X軸リニアモーターのバイブレーターや、dts:XとSnapdragon Sound認証対応の立体音響のステレオスピーカーを搭載。
価格
nubia Z60 Ultraは中国国内で12月26日に発売開始。
価格は通常カラーが4299元(8.7万円)から、星空夜限定版が4999元(10.1万円)。
nubia Z60 Ultraはグローバル展開が予告されており、技適未取得ですが日本への発送にも対応するようです。
スペック
OS | NUBIA MyOS 14 |
---|---|
SoC | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 |
メモリ | 12/16/24GB (LPDDR5X) |
容量 | 256/512GB、1TB (UFS4.0) |
画面 | 6.81型FHD+(2480×1116) 400ppi 有機EL 120Hz駆動 ピーク輝度:1500nit UDCディスプレイ |
カメラ | 広角(35mm):5400万画素 1/1.49型 1.0μm IMX800 f/1.59 OIS 超広角(18mm):5000万画素 1/1.55型 1.0μm OV50E f/1.8 OIS 望遠(85mm):6400万画素 1/2型 0.8μm OV64B f/3.3 OIS |
インカメラ | 1200万画素 1/2.43型 1.4μm f/2.0 |
電池 | 6000mAh 80W急速充電 バスパワー対応 |
寸法 | 163.98×76.35×8.78mm,246g |
カラー | ブラック/シルバー/星空夜限定版 |
その他 | 画面内指紋認証 IP68 ステレオスピーカー X軸リニアモーター |
中華ガジェット個人輸入の定番サイト [AD] |
AliExpress Global |