ASUSTeK Computer(ASUS)は1月9日(現地時間)、米国で開催されたCES 2024において、メガネ型のXRデバイス「AirVision M1」を発表しました。
AirVision M1は、USB-CケーブルでPCやスマートフォンなどと接続することで、目の前に仮想スクリーンを表示するデバイス。
現実の景色の中に仮想ディスプレイを表示できるため、手許に置いた紙の資料を見ながら、仮想スクリーン上でメールや書類を作成するような使い方も可能です。
ディスプレイの解像度はフルHD、ピーク輝度は1100ニトとなっており、日中の屋外など明るい環境でも画像や文字を鮮明に表示できる仕様。応答時間が短く、ゲームや動きの激しいコンテンツの利用中も表示がぼやけにくいことも特徴の1つです。
垂直方向の視野角は人間の目(約55度)に近い57度を確保。より広々とした表示を楽しめるようになっています。
一方で装着者のプライバシーにも配慮。装着者以外の人が仮想スクリーンを覗き見できない構造を採用することで、カフェのように他人の目がある場所でも使いやすくなりました。
表示できる色の範囲を示すDCI-P3のカバー率は95%。クリエイター向けの高性能モニターには敵いませんが、一般的な利用には十分な性能といえるでしょう。
ほかにも、ちらつきを最小限に抑え、ブルーライトを軽減する「ASUS Eye Careテクノロジー」を搭載。長時間の使用でも目を快適に保つとしています。
表示可能な仮想ディスプレイの数は接続するPC等の性能次第ですが、ASUSによれば最低でも2枚は表示できるとのこと。仮想スクリーン間の焦点切替も頭を動かすだけでよく、難しい操作はいりません。アスペクト比は16:9、4:3、21:9、32:9の4種類です。
明るさは環境光センサーセンサーを使った自動調光を基本としつつ、本体左側の多機能タッチパネルを使った手動調整にも対応。装着されていないことを検知して、自動でディスプレイの電源をオフにする機能も搭載されています。
ディスプレイ以外の部分では、ウェブ会議向けにノイズキャンセリング機能を備えたマイクとスピーカーを装備。メガネとの併用ができないため、専用の度付きレンズもオプションとして用意されています。
対応デバイスはDisplayPort Alt Modeに対応したPC、スマートフォンなど。OSは特に制限されていませんが、仮想画面構成オプションを利用するにはWindows PCと専用アプリが必要です。
価格や発売時期については最寄りの同社代理店へ確認するよう案内されていることから、発売当初は法人向け製品として販売するものとみられます。
AirVision M1 | ||
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対応デバイス | DisplayPort Alt Modeに対応したPC、スマートフォンなど (仮想画面構成オプション利用時はWindows PCと専用アプリが必要) |
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接続方式 | 有線(USB-C) | |
電源 | 接続デバイスから給電(USB-C) | |
表示形式 | MR | |
解像度 | フルHD(1080p) | |
アスペクト比 | 16:9, 4:3, 21:9, 32:9 | |
視野角(垂直方向) | 57度 | |
マイク | あり(ノイズキャンセリング機能付き) | |
スピーカー | あり(ノイズキャンセリング機能付き) | |
のぞき見防止機構 | あり | |
メガネ併用 | 不可(専用度付きレンズオプションあり) | |
自動画面オフ機能 | あり | |
筐体サイズ | 未発表 | |
重量 | 未発表 |