これまで、携帯電話・スマートフォンで無料通話をするのであれば、移動体通信事業者(キャリア)を同じにするのが当たり前でした。同じキャリア同士なら、家族割が組めますし、通話料が無料になるプランを利用することができるからです。(例:ホワイトプラン、Xiトーク、au通話定額24など)
しかし、そんな常識を覆すようなサービスが登場しました。iOS 7の「FaceTimeオーディオ」です。
なんと、iOS 7を搭載したiPhone・iPadなら、お互いの通話料無料で通話可能なのです。
使い方はカンタン、電話帳から通話したい相手を選ぶだけ。電話帳に電話番号等を登録している相手がApple IDを紐付けていれば、FaceTimeのマークの右に、受話器のボタンが表示されていると思うので、それを押すだけです。
通話品質は通信環境に影響を受けるものの、なかなかクリアーに聞き取れます。これでiOS 7同士の通話料金が無料になるんだから凄い話です。キャリアを家族や友達と揃えなくても、無料通話できちゃうんですからね。
さらに、これが従来のIP電話よりも優れているのは、標準の電話帳アプリから、普通に電話をかけるのと同じように使えるってことですかね。個別のアプリをいちいち起動する必要もありませんし、LINEのような個別の友だち登録も不要。通話履歴も他の通話と同じ画面に、時系列に並びます。
受け取る時も、普通の電話アプリみたいにかかってきますよ。人名の下に電話番号が出ているか、「FaceTimeオーディオ」と表示されているかの違いだけ。違和感のない、自然な使い勝手です。
あ、このサービスいいなあ、と思っても、アプリの出来が微妙だったりすると台無しだったりしますよね。今思うとKDDIの「Skype au」なんて目の付け所こそよかったものの、アプリの使い勝手がよくなかったり、アプリのアップデートが遅かったりしましたからね。この点、「FaceTimeオーディオ」は完璧に合格です。
SoftBank、KDDIに加えて、NTTドコモからもiPhoneが登場した今、「通話料金を抑えるために他社に移ろう!」ではなく、「iPhoneに変えよう!」で済んでしまうわけです。アップデートでサラリと追加された機能ではありますが、これはAppleにしかできない、とてつもない新機能だよなあ、と思います。