好評だったPhotoVison 008HWを改造する話の続きを報告する。
【注意】端末を分解したり改造したりすると、メーカー及びキャリアの保証が受けられなくなります。また、分解した端末を3Gネットワークに接続させると電波法に抵触する可能性があります。必ずSIMカードを抜いてください
現状、わかったことを箇条書きでまとめる。
- ベースとなっているのはHuawei Ideos S7 Slim
- SoCはQUALCOMMのSnapdragon S1 QSD8250
- AndroidアプリはADBのShellから起動可
- AndroidSDKに付属するホームアプリは起動不可(ホームアプリが動作不可)
- ADBから設定メニューが起動不可
- プリインストールされているアプリのAPKファイルは取得可
ベースとなっているのはHuawei S7 Slim
エラーログを見た結果、ベースとなっているモデルを簡単に見つけることができた。
ベースとなっているのはHuaweiが製造していた、安価なAndroidタブレットHuawei S7 Slimだ。
よほど、本体と内蔵ソフトウェアに手を加えていないのか、エラーログファイルには、モデル名がそのまま書かれていた。
なお、Huawei S7は、日本でも一部の店で販売されているが、価格は2012年5月23日現在3万円台だ。
もちろん、ディスプレイにタッチパネルが内蔵されていない以上、単純に比較をしてはいけないが、この事実は何ともいえない切なさを感じさせる。
SoCはQUALCOMMのSnapdragon S1 QSD8250
これもエラーログを見れば簡単にわかった。
ただ画像を表示するだけのデバイスにS1が必要なのか疑問だが、これも部品を流用する、あるいは安価に入手できるSoCがこれだったのかもしれない。
AndroidアプリはADBのShellから起動可
(画面に映り込んでいるものは気にしないでね てへぺろ(・ω<) )
ホームアプリ(ドロワー)が一切動作しないため、アプリケーションを起動させるには、PCとUSBで接続しADBコマンドから直接アプリケーションのパッケージ名を指定する必要がある。
もちろん、アプリのインストールもPCとUSBで接続してADBから行わなければいけない。
今回、動画でインストール・動作させているアプリは、Android SDK(for 2.2)にソースコードのサンプルとしてついてくる、Snakeというアプリだ。
恐らくAndroid2.2で動作するアプリならば何でも動作すると予想されるが、ネットワークに接続しない・タッチパネルを利用しないという二つの大きな制約があるため、動作させても意味をなさないアプリが多いだろう。
AndroidSDKに付属するホームアプリは起動不可
これは筆者を悩ませた大きな問題だ。
必要なコンポーネントが不足しているのか、知っている限りのホームアプリをインストールしてみたが、不正終了してどれも動作には至らなかった。
Android SDKに付属してくる、ホームアプリのソースコードをビルド・インストールしたが、こちらも動作しなかった。
プリインストールされているアプリのAPKファイルは取得可
これは、本体のフラッシュのダンプが取れることから、容易に想像できたが、最初からインストールされている「Photo Vision」として動作するためのAPKファイルは簡単に取得できた。
恐らく誰も得をしないだろうが、自分でフォトフレームを作りたいと思っている人(そんな人はいないだろうが)は、自分が所有する権利のなかで利用することができそうだ。
今後の指針
以上で今回の報告は終わりだ。
今後、どのような形でPhotoVisionを使って遊んでいくか考えたが、よくよく考えると、PhotoVisionのフォトフレームとしての機能をなんだかんだで愛用していた。
(といっても表示させるのは二次画像ばかりだが)
リカバリー領域があるため、カスタムROMをインストールすることもできるそうだが、実用性の面でかなりの無理が出てくる。そのため、筆者は008HWをフォトフレームとしてより便利に使っていけるよう、改造を施していきたいと思う。
第一の目標は、起動時に表示される、あの忌々しい企業ロゴを削除すること。第二の目標はSIMカードを挿さずに利用していると、右上に表示される「圏外」マークを削除することである。
今後の続報に期待してほしい。