「KindleとKobo両者に足りないたった一つの事柄」デジほん8冊目

 Amazon の Kindle PapwerWhite、楽天 Kobo の Kobo glo 両者ともに、本を読むという作業を何不自由なく利用できる。

 しかし、長期的に使っているうちに、その両者に共通して「足りないたった一つの事柄」に気がついた。

 それは、ユーザに対する「物理的なフィードバック」である。

なぜ、物理ボタンが廃されたのか

 Kindle PapwerWhite そして Kobo glo に共通していることは、物理ボタンが徹底的に排除されて、すべての操作をタッチ操作で行うことだ。

 確かに iPhone が普及し始めた頃から、物理ボタンが排除され、すべての操作を画面上で行うというものがトレンドになりつつある。Android スマートフォンでもトラックボールは消え失せ、画面上に表示されるボタンへと変化して行っている。

 しかし、物理ボタンの排除というのは、液晶、あるいは有機ELといった応答速度の速いデバイスで初めて成立する。液晶をはじめとしたデバイスであれば、ユーザの操作に対して、画面がすぐに反応を示し適切な表示に切り替わる。

 しかし、E-INK(電子ペーパ)は違う。応答速度は非常に遅く、画面をタップしても、タップが正常に認識されたか否かの判断がしづらい。

 そこで、何が必要になるのか。それは、物理的なフィードバックであったり、物理ボタンなのである。

物理的ボタンのフィードバックは単純かつ明快である

 ボタンを押すと「カチ」あるいは「ペコ」といった音と共に、指に対して「ボタンを押した感触」というフィードバックが帰ってくる。これは「ボタンを押した」という感覚がわかりやすい形で利用者に返ってくる。

 しかし、タッチスクリーン方式の電子書籍リーダでは、そのフィードバックが無い。

  • 「そもそもタッチができているのか」
  • 「内部で処理待ち状態になっており、画面に表示されないだけなのか」
  • 「フリーズしているのか」 

 このような、問題の切り分けをすることができないのである。

物理ボタンは時代遅れなインターフェースなのか?

 確かに、全面の物理ボタンが無ければ、本体のデザインはフラットになり、よりデザイン性が増すだろう。しかし、そのデザイン性が、目的である「読書」の邪魔をしていては意味をなさないのである。

 それでも物理ボタンを廃したいのであれば、画面がタッチされたことに対して、ユーザに明確なフィードバックを示す必要が出てくるだろう。

 たいして難しいことではない。筆者が考えたのはバイブレーションを内蔵することだ。

 画面をタップしたときに「正確に画面をタッチできた」というフィードバックをバイブレーションで返せばいいのではないのだろうか。そうすれば、反応が悪が無かったり、挙動がわからない時に、画面を何度もタッチして、次の次のページに行ったりすることも無くなる。

物理ボタンでページ送りができる端末を探す

 筆者が所有している電子書籍リーダは以下の通りである。

  • Amazon Kindle PaperWhite
  • Kobo Kobo Touch
  • Kobo Kobo glo
  • BookLive! Lideo
  • SONY PRS-650

 このなかで、物理ボタンを使ってページ送りができるのは、PRS-650の一機種のみである。ソニー製の電子書籍リーダは、現段階では全モデルで物理ボタンでページ送りが可能である。

 海外の Amazon で販売されている Kindle(無印)や Kindle KeyBoard も 物理ボタンがついているがこれらを入手するのは、なかなか難しい。

 物理的なフィードバックが無いことが、電子書籍で書籍を楽しむ際の大きなストレスの原因になっていると筆者は考えている。タッチ式のデバイスはもちろんすばらしいが、E-inkの特性を生かしたハードウェア作りをする際に、必ずしもすべての操作をタッチで解決させてしまうのは、少々もったいないのではないのだろうか。

 今後発売される電子書籍リーダに期待をしたいところだが、今のトレンドを見るに物理ボタンは徐々に排除されつつある。これは少し悲しいことである。

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