Amazonが、iOSのKindleアプリに「本を入手」ボタンを追加するようです。5月6日のアップデートにより、ユーザーはiOSデバイス上でより簡単に電子書籍を購入できるようになったとThe Vergeが伝えています。現時点では米国のKindleアプリがこれに対応しています。
背景には、AppleとEpicの訴訟に、Appleが敗訴したことがあります。4月30日の判決で、Appleはアプリ外で行われた購入に対して27パーセントの手数料を徴収することや、開発者が代替の支払い方法にユーザーを誘導する方法を制限することができなくなりました。Appleはこの決定に対して控訴していますが、暫定的にはこれに従ってApp Storeのルールを改定しており、複数の企業がアプリのアップデートを発表しています。
以前は、2011年にAppleが定めたルールにより、開発者は代替の購入方法へのリンクやボタンを削除することが求められました。
アプリ内購入におけるAppleの手数料や、代替支払い方法に対する27パーセントの手数料を回避するため、各社はコンテンツ購入のための別の手段を提供するなどしていました。Kindleのモバイルアプリでは価格確認や購入が不可能となっており、非常に不便でした。こうした状況が解消されたことになります。
ただしAppleはあくまで控訴しており、状況によっては再び消費者にとって不便な時代へと逆戻りする可能性があるため、今後の続報も注視する必要があります。