KDDI の iPhone5 は LTEのバンドが band1(2100 MHz)しか対応しておらず、LTE エリアの狭さが問題でした。あわせて人口カバー率の詐称問題もあり「KDDIの iPhone は LTE につながらない」というイメージが非常に強いものになっていました。
しかし、iPhone5s / 5c からは、従来の band1(2100 MHz)だけでなくband18 (800MHz)のLTEにも対応したため、iPhone 5と比べて LTE が利用可能なエリアが一気に広がりました。
対応する周波数について簡単に比較表を作ると以下のようになります。
LTEバンド | iPhone 5 | iPhone 5s / 5c | XPERIA UL |
---|---|---|---|
band 1 (2100 MHz) | ○ | ○ | ○ |
band 11(1500 MHz) | × | × | ○ |
band 18 (800 MHz) | × | ○ | ○ |
2013年10月1日 のデータ(比較のため2013夏モデルのXPERIA ULを表に追加)
KDDI は 800 MHz のLTEに力を入れており、周波数の特性上室内で最も拾いやすいため、体感速度に大きく影響します。筆者は知人が KDDI で iPhone 5 を購入しようと相談された際にはこの違いを説明し「やめておけ」と諭していました。
やや古い、2013年5月のデータとなりますが、KDDI は LTE の実人口カバー率を周波数ごとに公開しており、そのデータを見ると大きな違いが見て取れるかと思います。皮肉にもこのデータが公開されたのが、ネットワーク障害に起因するものというのが、何とも悲しいポイントですね。
引用元: 一連のLTE通信障害の原因と対策について(PDF)
なお、iPhone 5s / 5c が対応していない band 11 (1500 MHz) は band 1 (2100 MHz) よりも提供されているエリアが狭いため(上記画像ではデータが公表されていません)筆者は気にしていません。
自宅でも band18 (800 MHz)の LTE を受信していることを、フィールドテストモードで確認しました。
今のところ、LTEエリアから途切れることがないため、通信速度に関してはほとんど気になることがありません。
以上が、 KDDI で iPhone 5c を利用した所感です。利用するエリアを練り歩き、接続に関して問題ないと判断ができたため、昨日 iPhone 5c をメイン端末に昇格させ、今までのメイン端末をテザリング専用端末へと変更しました。
KDDI で iPhone5c を利用していて気がついたことがあったら、逐次レビューを上げていきたいと思います。