あやさん 
当今「動画はインターネットで見るからテレビは要らない」という声もよく聞こえる。しかし普段テレビを見ないあなたでも、番組表を見ると、好きなジャンルのアニメ、ドキュメンタリー、ドラマは意外にあるもの。録画してブルーレイに焼けば保存もできるし、ブルーレイ・レコーダーによっては、スマホやタブレットに送信して好きな時に見ることができる。本記事では、ブルーレイレコーダーの比較についてご紹介しよう。
結論から言おう、ソニーが良い。断っておくが、筆者は所謂ソニー信者ではない。ミラーレス一眼はマイクロフォーサーズを愛してやまないし、テレビは東芝の32型、スマホはiPhone 5sを常用している。これらの選択は全て、職業上の取材活動から来たものである。
ドン・キホーテなりヨドバシカメラなどの家電量販店に行くと、大抵いちばん安い値段がついているのは、東芝のブルーレイレコーダーだ。ただし、これはスマホやタブレットなどの外部機器と連携できない上に、編集機能だってお粗末だから、決して買ってはいけない。正確に言えば、文鎮レグザホンとしか連携できないお粗末ぶりなのだ。
東芝のブルーレイレコーダーといえば編集機能が充実していてマニア向けというのは昔の話、ひとつ前のモデルから「最低限の機能さえつけて安くすればよし」という方針に切り替えたおかげで、編集機能はざっくり削られてしまったのだ。その上、反応速度はほかのメーカーと比べると、東芝がWindows98とすれば他はXPくらいの違いがある。ほかのメーカーと比べて１万円も差があるわけでなし、ここはやめておこう。
ブルーレイレコーダーでシェアナンバーワンのパナソニックはどうか。確かに、操作の反応速度は全メーカー中最も優れているし、メニューは老眼にもやさしい簡単な表示。ただし、スマホとの動作確認は、今や亡きエルーガとしかしていない。パナがプッシュしている外部機器との接続は、未だに「お風呂テレビ」だ。通信キャリア社がワンセグチューナー付きのフォトフレームを配ったりしている時代に、この感覚はないだろう。加えて、パナソニックは秒単位までしか編集切り取りができない。チャプター毎の切り取りでは昔で言う「この番組はご覧のスポンサーでお送りしています」画面が切れない、無論テレビ局は親切に秒単位でこれを入れているわけでもないので、「マイライブラリー」として録画するなら、これは嫌だ。
シャープのレコーダーも人気はあるが、これは基本的にテレビがアクオスの人間はシャープのレコーダーを買うという流れが確立されているからである。テックランド東京本店の販売員にその点指摘したところ「確かにシャープのレコーダーを検討している人はほとんどアクオスユーザーですね」と答えた。熟年層は「液晶テレビ＝シャープ」「ビデオデッキ（BDレコーダー）はテレビとメーカーを揃えたほうがいい」という方程式が完成している。
なお、シャープのBDレコーダーは録画番組一覧画面で、録画した番組のチャプター画像が表示される上に、カーソルを合わせるとチャプター再生されるので、録画内容の確認が最も簡便である。さらに、「音声ガイド機能」は、例えば録画予約をするとして、まず「番組表ボタンを押してください」と音声が流れると同時に、画面上に「番組表ボタン」の位置が示されるところから始まり、まさに猿でもわかる至れり尽くせりで案内してくれるので、家庭内に老人がいる場合、最適な選択肢だろう。
スマホやタブレットといった外部機器との連携はといえば、シャープはちゃんと全メーカ対応で動作確認はしている。しかし、ここで落とし穴なのは、スマホ・タブレット向けのファイル変換を自動でしてくれていないので、変換しながら移すことになる、つまりVHSでダビングしてるんじゃないんだぞと突っ込みたくなるほど時間がかかるのだ。
ようやく筆者オススメのソニーだが、まずソニーは録画と同時に転送用のファイルも作成するので、１時間程度の番組でも数分あれば軽くスマホ・タブレットに移動できる。
編集も、ちゃんとフレーム単位で切り取り可能になっており、ちゃんと本編のみの切り抜きが可能、テレビ放映している番組を、販売しているディスクと同じように保存することができる。フレーム単位での切り取りはシャープでもできるが、持ち出しの利便性も最高なのがソニーの特徴だろう。
家電としてしか使えない東芝、家電としての使い勝手は最高なパナソニック、家電としてもデジタル家電としてもそこそこだけどもう一歩なシャープ、デジタル家電として最高なソニー。うまく分けられているのかもしれない。
