スマートフォンのOSアップデートの発表から実際のリリースの間、ブランクがあることはしばしばあります。Windows Phoneもその例外ではなく、キャリア版はWindows Phone 8.1 Update 1の更新が遅れました。Windows 10 Mobileへのアップデートも同様にキャリアが更新の可否、更新のタイミングを握ります。
北米でも、キャリアがアップデートのテストに時間を要することについて、ユーザーからは大いに不評を買っています。このあたりの事情は日本のキャリアに似た部分はありますね。そもそもWindows Phoneが販売されているだけ北米の方がまともですが。
しかし、Microsoftの次期モバイルOSであるWindows 10 Mobileは、更新プロセスを全てのデバイスに適用することを表明しており、Windows 10 Mobile以降は携帯キャリアを介さず直接Microsoftが更新プログラムを配布するそうです。
これはちょうどPC用のWindowsアップデートをMicrosoftが直接行っているようなものですね。
ただしキャリアが完全に蚊帳の外に置かれるというわけではなく、OSアップデート提供のタイミングは、テストプログラムであるWindows Insiderに参加するキャリアの意向も反映される見通し。キャリアの意見を参考にしてアップデートを練るものの、キャリアの商売上の都合だけでそのキャリアの販売端末へのアップデートを止めるといった行為が今後できなくなるということでしょう。キャリアのそのような行為を容認することは、そのOSを選択するユーザーに不利益というだけでなく、セキュリティホールを放置するようなものですから、Microsoftの試みは大いに評価できます。