一人暮らし、特に男性は、キッチン家電売り場に足を向けることが少ないと思います。ところが、少しでも自炊をするのなら、絶対に必要なのが、炊飯器。
記者が中国に留学していたころ、日本人留学生が帰国するたびに炊飯器を貰い受けていたので、家に3台炊飯器がありました。
さて、「炊ければいいだろう」と数千円台のものを買ってしまいがちな炊飯器ですが、実は価格帯によって、クオリティに天と地ほどの差があります。マイコン式とIH式では、カメラでいえばコンデジと一眼レフくらい違います。
日本人なら米を食べよう、ご飯が美味しければ副食はキムチだけでも大丈夫。そんなわけで、美味しいご飯が食べられる、一人暮らし用の炊飯器について、東京都千代田区の某家電量販店に訊いてきました。
なお、文中の価格は取材時のものですので、ご参考までに。
――炊飯器を選ぶ時の目安は?
まず、ヒーターの方式を確認してください。「マイコン式」と「IH式」があります。
いちばん古くからある「マイコン」方式は、安いのですが、温める電熱ヒーターが一点集中型なので、炊きムラができやすいです。
これに対して「IH式」は、電磁力によって内釜の下部全体から温めるので、炊きあがりが格段にモチモチ、ふっくらします。マイコンとの差は、一口食べればわかると思います。
いちばんいいものは、圧力IHです。IHより高温で炊きあげることができるので、もちろんより美味しく炊けますが、とりあえずは、IHが基本ラインと考えてみていけばいいと思います。
――メーカーによる違いは?
これについては、僕のなかでチャートがあります(笑) まず、柔らかめが好きか、固めが好きか。柔らかめなら象印・パナソニック、固めならタイガー・三菱をオススメしますね。あとは、「いっぺんに炊いて保温しておきたい」という方には、東芝をオススメしています。
――日立は形が面白いですね
これぞ、THE一人暮らし用、という感じの商品ですね。IHですし、ついでに台座式になっていて、本体を食卓まで持って行けたりもしますし、いい商品ですよ。価格も、税抜22,800円と、お手頃になっています。ただですね、だいたい、お茶碗でいうと何杯くらい食べますか?
――うーん、2杯か、調子のいい時は3杯とか……
2合炊きなんで、だいたい2杯分くらいまでなんですよね。誰かが来た場合とか、それだと絶対に足りないです。デザインも丸っこくて、凝っていますし、どちらかと言えば、女性向けの商品にはなります。
――いちばんのオススメはどれですか?
象印(ZOJIRUSHI)のNP-PK05がイチオシです。圧力IHで18,800円は、群を抜いて安いですよ。柔らかめが好きな人には、最高の選択だと思います。3合炊きで、サイズも丁度いいかと思います。
炊き方のメニューなどは、基本的にどのメーカーも同じだと思って大丈夫です。
――固めのご飯が好きなんだ!という人なら?
三菱NJ-SE068(税抜24,800円)あたりは人気がありますよ。
このモデルは、釜にこだわっています。木炭素材を使用していて、炭火焼のようなイメージです。あと、炊飯器には珍しく、四角張ったデザインなので、部屋の雰囲気によっては、「これがいちばん合う」という人もいますね。
編集部雑感:炊飯器というとなかなか買い替えタイミングが来ないが、新生活の時などに読み返して参考にしてもらいたい。なお、私は固めが好きです。 |