PC周辺機器メーカーRazerは、同社初のAndroidスマートフォン「Razer Phone」を正式発表しました。
そもそもRazerとは
PC周辺機器メーカーであり、主にマウスやキーボードといったゲーミングデバイスを販売しており、PCゲーマーにとっては非常にポピュラーな存在です。
そんなメーカーが、スマートフォンスタートアップNextbitを買収。そのリソースをもって、Snapdragon 835とIGZO液晶を搭載したゲーミングスマートフォンを開発、今回「Razer Phone」として発表してきたわけです。
Razer Phoneの120Hz液晶はモバイルゲーミングに革命を起こすか
Razer Phoneの特筆すべき最大の特徴が、120Hzのリフレッシュレートを持つ5.7インチIGZO液晶です。SHARP製の120HzハイスピードIGZO液晶は既にAQUOS RやAppleのiPad Proに搭載されており、本機はそれに続くものです。
既存の120Hz液晶搭載機は、シチュエーションによって適宜フレームレートを適切に切り替えます。60fpsよりも高いフレームレートで描画するシーンでは非常に滑らか。しかし残念ながら、肝心のゲームアプリの大半が120fpsには全く対応していないというオチがつきます。
PCゲーマーの多くは、120Hz以上のリフレッシュレートのディスプレイと高性能なグラフィックボードを揃え、最新のゲームを滑らかに描写してゲームをプレイしています。そのような世界を体験した後で、さあ120Hz対応のスマートフォン・タブレットを使おうと思った時、落胆していたことでしょう。高画質体験とフレームレートは密接な関係にあります。そんな状況に挿し込んだ一筋の光明が「Razer Phone」というわけです。
「Razer Phone」発表と同時に、120fps化するスマホゲームが発表。鉄拳やファイナルファンタジーXV Pocket Edition、WoT Blitz、Titanfall:Assault、リネージュ2レボリューションといったビッグタイトルが挙げられ、さらに中国テンセントの世界一位の売上を誇る「王者栄耀」のグローバル版である「Arena of Valor」までもが、120Hz対応することが明らかに。今後、モバイルゲームの高画質のトレンドとして、60fpsよりも高いフレームレートを出せるか否かが重要なものとなるでしょう。
Snapdragon 835はかなりの高性能ですが、その性能をどう発揮するのか。これからはAR/VRや、高フレームレートといった場面でその力を見せつけていくことになるでしょう。
モバイル向けのMMOリネージュ2レボリューションは、S835搭載のAndroid機では、一部最高画質オプションが有効化できませんでしたが、今回Razerと提携したことで、より高画質になることが期待できそうです。
今回、ゲーミングスマートフォンが登場したことで、モバイルゲームはより滑らかに描画できる方向に流れが変わるはずです。今後のiPhoneを始めとする様々なスマートフォンのハイエンド機種も、高いリフレッシュレートを出せるディスプレイを搭載していくのではないでしょうか。
スペック
実行8GBなど非常に高スペックに仕上がっています。電池容量4000mAhでQC4.0+急速充電対応なども頼もしい仕様ですね。まさにゲームのためのスマートフォン。
OS | Android 7.1 Nougat(8.0 Oreoアプデ予定あり) Nova Launcher Prime |
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CPU | Qualcomm MSM8998 Snapdragon 835 Kryo 280×8, Adreno 540 |
メモリ | 8GB (LPDDR4,1866 MHz) |
ストレージ | 64GB, microSDあり |
ディスプレイ | 5.7型 WQHD(2560×1440), IGZO液晶, 120Hz WCG, ゴリラガラス3 |
カメラ | 1200万画素AF f1.75ワイド 1300万画素AF f2.6ズーム デュアルPDAF, デュアルトーン, デュアルLED |
インカメラ | 800万画素 f2.0 |
バッテリー | 4000mAh, QC4.0 |
寸法 | 158 × 78 × 8mm, 197g |
LTE | FD -LTE B1/2/3/4/5/7/8/12/17/19/20/25/26/28/29/30/66 TD-LTE B38/39/40/41 |
その他 | USB Type C, 指紋認証センサー 802.11 a / b / g / n / ac Bluetooth 4.2, NFC |
弱点は、197gという重たい重量でしょうか。対応バンドはNTT docomoのB21は非対応ですがB1/3/19/28にも対応しているので普通に使えるでしょう。ただし技術適合認証の有無は現時点ではまだ不明です。
デザイン
側面には音量キー、指紋認証センサー内蔵電源キーを備えます。
オーディオ
前面上下ベゼルにTHX認証のステレオスピーカーを備え、ゲーム時の迫力の音響を実現。さらにデュアルアンプ搭載、Dolby ATOMS対応など、音響面にもこだわっています。
価格
価格は699ドル。
発売日
11月1日に予約受付開始、11月17日発売予定。日本国内での発売は不明です。