Huawei P20シリーズ新登場。
Huaweiは、フランス・パリにてHuawei P20シリーズを正式発表しました。
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Huawei P20 Pro / P20 / P20 liteの違いは?
Huawei P20シリーズは3種類。それぞれの違いを簡単に確認しておきます。画面サイズ別というより、価格帯別ですね。
- P20:標準機。5.8型液晶、Kirin 970、デュアルカメラ、3400mAh電池
- P20 Pro:高級フラッグシップ。6.1型有機EL、Kirin 970、トリプルレンズカメラ、4000mAh電池、防水防塵
- P20 lite:廉価な普及機。5.84型液晶、Kirin 659、デュアルカメラ、3000mAh電池
このうち、圧倒的に注目度が高いフラッグシップモデルがHuawei P20 Proです。Huaweiの本機が感じられる、とてつもない機種となっています。
Huawei P20 Pro
ノッチありの前面デザイン
画面比率19:9の縦長ディスプレイを搭載。画面サイズは6.1インチ、解像度はFHD+。6.1インチとはいえ、縦長なので横幅は73.9mm程度に収まっています。
前面ディスプレイ上部には、今流行のノッチ(切り欠き)を備えます。ノッチは本来、画面領域をギリギリまで使うための苦肉の策ですが、P20 Proは前面下部の指紋認証センサーを背面に配置すれば、ノッチなしで良いだろと、思わずツッコミをいれたくなるデザインです。(P20 liteのみ指紋認証センサーの位置は背面)
ただ、指紋認証センサーによって、ホームやバックの動作を割り当てられるので、オンスクリーンキーを消去し、縦長の画面を最大限有効活用できます。
さらに、ノッチを設定から消去する機能を備えるなど、ソフトウェア的には工夫の跡が見られるのは好印象。画面上部のバーの中にひっそりとカメラが埋め込まれているような形となり、これなら受け入れられるという人も多そう。他メーカーがこぞってパクってきそうな予感のする、アイデア機能ですね。
ハードウェアデザインは素晴らしいとは思いませんが、「マーケティング的に『縦長感』を最優先した」ということで全て説明がつきますね。したたかさを感じる一台です。
背面デザイン
背面は光沢のある3Dガラスで、独特な色合い。全体的に丸みを帯びています。イヤホンジャックは廃止されており、USB Type C to 3.5mmオーディオ変換アダプターが付属します。
やはりカメラをアピールしたいのか、カメラをしっかり使うなら横持ちになりますので、HUAWEIメーカーロゴもLEICAロゴも横向きに配置しているのが印象的。トリプルカメラとLEDフラッシュも一直線に配置。
トリプルレンズカメラの構成
トリプルレンズカメラと6軸センサーという豪華な仕様に。カメラ構成は以下の通り。
- 2000万画素モノクロセンサー(f/1.6, 27mm)
- 4000万画素RGBセンサー(f/1.8, 27mm, 1/1.7)
- 800万画素センサー(f/2.4, 80mm, 光学3倍望遠)
画素数が増えるほど手ブレは大丈夫だろうか……と不安がよぎるものですが、iFixtによれば、なんと3つのカメラそれぞれ全てにOIS(光学手ブレ補正)を備えているとのこと。ちゃんと考えられているんですね。
凄まじい画素数から思い起こされるのは、ZEISS PureView 4100万画素カメラを搭載したLumia 1020というスマートフォン史上の伝説の機種。P20 Proは4000万画素RGBを含めた計3つのカメラを搭載し、伝説の機種をも超えんとしています。それでは実際の作例を。
夜間/低照度での圧倒的撮影能力
業界最先端の広角レンズと新しい1/1.7インチセンサーを搭載。低照度と夜間の撮影能力に非常に長けており、美しく、はっきりとした明るい画を作ります。
夜景撮影では通常であれば三脚が必要ですが、「HUAWEI AI Image Stabilization」により、ナイトモード使用中、ぼやけのない夜景を手軽に撮影できるとしています。
他にも4D動体予測AF、AI自動シーン検出など、AIによる賢い写真撮影を売りにしています。
超高感度撮影
業界最高レベルのISO102400までをも実現。
5倍ハイブリッドズーム
光学3倍ズームと複数カメラ搭載を生かした「LEICAズームレンズシステム」により、最大5倍の「5x Hybrid Zoom」を実現。
960fpsスーパースローモーション撮影
960fpsのスーパースローモーション撮影に対応。
iPhone Xとの比較・他機種との比較
ForbesはiPhone XとHuawei P20 Proのカメラを比較。特に光学ズームについてはノイジーなiPhone Xよりもクリーンに撮れると評価。花の写真については、目で見た時の色合いに近いのはiPhone Xだったと評しました。
特にP20 Proが優れている点としては、低照度撮影を挙げました。3つのセンサーから光を取り込みディテールを描き出す分優位性があるようです。ただ、Galaxy S9+も同様に低照度撮影で優れていた場面もあり、P20 Proを王者とまでは断言できないようです。
DxOMarkは、Huawei P20 ProはRGBにモノクロカメラが加わったトリプルカメラにより、望遠や、屋内での撮影、ボケモードでの非常に正確な深度などを高く評価しました。特にP20 Proが優れていたのは、背後からも光が差す中で被写体も鮮やかに映し出した以下のシーンでした。iPhone Xは背後が飛んでしまい、Pixel 2は被写体が暗く。
参考までに、DxOMark Mobileカメラベンチマークの総合スコアは以下の通りです。現在の全スマホのトップがHuawei P20 Proです。
- iPhone X:97
- Galaxy S9+:99
- Huawei P20 Pro:109
- Huawei P20:102
- Google Pixel 2:98
- Xiaomi Mi MIX 2S:97
スペック
スペックは以下の通り。
OS | Android 8.1 Oreo + EMUI 8.1 |
---|---|
CPU | Hisilicon Kirin 970 オクタコア + micro core i7 |
メモリ | 6 GB |
容量 | 128GB |
画面 | 6.1型AMOLED FHD+(2240×1080) |
カメラ | 40MP+ 20MP+8MP 三眼カメラ 位相差AF+レーザーAF 6軸手ブレ, LEDフラッシュ |
インカメラ | 20MP |
電池 | 4000mAh |
寸法 | 155×73.9×7.8mm, 180g |
電波 | LTE:B1 / B2 / B3 / B4 / B5 / B6 / B7 / B8 / B9 / B12 / B17 / B18 / B19 / B20 / B26 / B28 / B32 / B34 / B38 / B39 / B40 WCDMA:B1 / B2 / B4 / B5 / B6 / B8 / B19 |
その他 | USB 3.1, 指紋認証センサー IP67防塵防水, 急速充電 nanoSIM Wi-Fi 2.4GHz/5GHz BT4.2、aptX、aptXHD、LDAC、HWA |
カラーリング
Twilight、Black、Midnight Blue、Pink Goldの4色展開。
グローバル版では、基本はシングルSIMモデルで、TwilightはデュアルSIMモデルでのみ選択できるとしています。
発売日と価格
Huawei P20 Proは、グローバル市場では2018年4月6日より発売。価格は899ユーロ。(約11万9千円) 日本での発売日はまだアナウンスされていません。
技適のないグローバル版であればEtorenやexpansysで予約受付中。
Banggoodでは、中国市場向けモデルなのか、128GBモデルだけでなく、64GBモデルや256GBモデルも取り扱っているようでした。
Amazon.co.jpではグローバル版SIMフリーモデルが4月18日に発売しますが、Huawei以外の会社が輸入したものとなることから、やや高めの価格が設定されています。国内での正式発表を待つのも手かもしれません。
2018年5月14日追記:国内キャリアの夏モデル、auからはHuawei P20 liteが発売、SoftBankからはHuawei Mate 10 Proが発売。Huawei P20 Proはなし。NTT docomoのHW-01Kの登場が待たれます。
2018年5月16日追記:日本国内ではNTTドコモが独占的に販売。おサイフケータイに対応。カラーバリエーションにトワイライト無し。SIMフリー版は登場せず。購入はドコモオンラインショップから。(なお筆者はexpansysで国際版トワイライトモデルを購入済み)
2018年6月11日追記:HW-01Kの発売日は2018年6月15日。
Huawei P20 / P20 liteのスペック
P20は649ユーロ(8万5千円)、P20 liteは 370ユーロ(4.9万円)。日本での価格・発売日は未定。
P20 | P20 lite | |
---|---|---|
OS | Android 8.1 Oreo EMUI 8.1 |
Android 8.0 Oreo EMUI 8.0 |
CPU | Hisilicon Kirin 970 | HiSilicon Kirin 659 |
メモリ | 4GB | |
ストレージ | 128GB | 32/64 GB |
ディスプレイ | 5.8型 2240×1080 | 5.84型 2280×1080 |
背面カメラ | 12MP+20MP 位相差AF+レーザーAF Leica, 2倍ロスレス望遠 |
16MP+2MP 位相差AF |
前面カメラ | 24MP | 16MP |
バッテリー | 3400mAh | 3000mAh |
寸法 | 149.1 x 70.8 x 7.7 mm | 148.6 x 71.2 x 7.4 mm |
重量 | 165g | 145g |
その他 | IP53 |
P20 Proが凄すぎて影に隠れていますが、P20はSoCも同等、カメラも高スコアなので意外とアリ。Huaweiのliteシリーズは国内SIMフリー市場の売れ筋ラインナップなのでP20 liteは国内で人気が出そうです。
2018年6月11日11時23分追記:P20 liteは、大手としてはauとSoftBankのY!mobileブランドが取り扱います。Y!mobileでは2018年6月15日に発売。UQmobileも6月15日に発売。
2018年6月11日16時52分追記:SIMフリー版P20 / P20 liteが日本で発売。→Huawei P20とP20 liteが日本発売!カメラ・スペック・P20 Proとの比較まとめ