Sony Mobileは、新型スマートフォン「Xperia XZ2 Premium(エクスペリア エックスゼットツー プレミアム)」を正式発表しました。グローバル市場に投入されます。
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スマホで4K対応
5.8型 4K HDRディスプレイ
画面サイズは5.8インチ。4K HDR対応のトリルミナスディスプレイを搭載。解像度は2160×3840ピクセル。4K HDR対応の映像や写真などを楽しむことができます。
SONYのBRAVIAのX-Rialityテクノロジーにより、HDR非対応の映像でも、4K HDR相当にアップコンバートし、映像のコントラスト、色、明瞭度を向上できるとのこと。
4Kとは
これまで主流だった解像度がFHD(1920×1080、フルハイビジョン)でしたが、その4倍の解像度を持つのが4K(3840×2160)です。それだけ細かく、精細な映像を表示できるということです。最近のテレビも4K解像度のものが主流となりつつあります。
HDRとは
HDRとは、High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略称です。SDRよりも広い明るさの幅を表現する技術です。
従来の映像情報を構成していた輝度や色域に、輝度の幅を大きく加えたのがHDRです。映像ソースと表示デバイスがHDRに対応していれば、光も加わった現実さながらのリアルな映像を体験できるというわけです。テレビやUHD Blu-ray、各種動画配信サービスがこのHDRに対応しつつあります。
4K HDR対応サービス
これらテレビのトレンドである4KとHDRを取り入れているのがXZ2 Premiumとなります。既にiPhoneやGalaxyもHDRに対応しつつあり、HDR対応のスマートフォン向けコンテンツも増えつつあります。
Sony Mobileは、Xperia XZ2 Premiumの4K HDR対応サービスとしてAmazon Prime VideoやNetflixを挙げています。
このほか、無料サービスだとYouTubeも4K HDRに対応。国内のSVODとしてはdビデオも対応します。
音響面も強化
Dynamic Vibration System(ダイナミックバイブレーションシステム)に対応。再生される映像や音楽の音声を解析し、音に合わせて本体が振動する機能です。大型のスピーカーで重低音が振動する、あの感じをスマートフォンのバイブを利用して再現。音響への迫力を増します。全ての動画再生と、画面点灯中の音楽再生にて対応します。
S-Forceフロントサラウンドに対応。前面のステレオスピーカーはこれまでのXperiaで最大とのこと。
音楽再生では、非ハイレゾ・圧縮音源であっても、音声を補完するDSEE HXに引き続き対応。ソニーとして推しているLDAC規格にも対応し、Bluetoothでの高解像度の音声伝送が可能です。
ようやくデュアルカメラ搭載
Xperia XZ2 Premiumは、デュアルカメラ「Motion Eye Dual」を搭載。これはXperiaとして初の背面デュアルカメラ対応となります。AppleやSamsung、Huaweiなど主要メーカー各社は背面デュアルカメラ搭載モデルをラインナップに必ず入れていますが、Sony Mobileもようやくこの流れに乗る形となります。(なおHuaweiは三眼)
カメラの構成はモノクロ+RGBで、精細感やボケに活用するというもの。この構成はHuaweiが2016年のスマホP9やMate 9から始めたものですね。
f/1.8の1900万画素カメラとf/1.6の1200万画素カメラの構成。Sony Mobile曰く、画像信号処理装置「AUBE」と組み合わせることで、レンズ交換式カメラで撮れるような超高感度撮影が可能になるとしています。
動画撮影ではISO12800、静止画撮影ではなんとISO51200に達します。
なお、モノクロ撮影モードとボケモードも提供されるものの、残念ながら発売当初は対応せず、2018年第3四半期(6~9月)のアップデートで後々対応するとしています。
動画撮影に関しては、4K HDR動画の撮影が可能。Xperia XZ2と同じく、最大1080p(FHD)での960fpsスローモーション撮影にも対応します。
XZ2準拠のデザイン、防水防塵対応
デザインはXperia XZ2世代の丸っこいデザインになっています。湾曲した3Dガラスとアルミフレーム、鏡面仕上げの背面が特徴。IP65/IP68の防水防塵に対応します。
中央寄りすぎるカメラと指紋認証センサーなど、基本的なデザインは先に発表され「賛否両論」だったXperia XZ2に準拠。
Xperia XZ2 Premiumの見た目 https://t.co/4Lh0ixabGU
— すまほん!! (@sm_hn) 2018年4月16日
画面比率だけ古くて残念、でも用途を絞れば無比
縦長化のトレンドに乗らず
画面比率18:9のXperia XZ2のデザインに準拠するにも関わらず、XZ2Premiumは依然として16:9のままとなっています。このため、前面の画面占有率はXZ2よりも低くなっています。
Android OSがマルチウィンドウに対応し、情報表示量を少しでも広げようという流れの中、18:9や19:9など縦長ディスプレイ採用とベゼルレス化が業界の一大トレンドとなっているのに、その波に乗っていないというのは、最新のスマートフォンとしては率直に言って残念なポイント。
動画主体なら16:9も
スマートフォンで4K解像度というのは生かせる場面はほとんどありませんが、それでもあえて、少しでもより高精細なディスプレイを追い求めようとしている、Xperiaの4Kファブレットシリーズ。わざわざこれを選ぶユーザーは、4Kディスプレイに見合う映像コンテンツを多数消化したいという人が多いはず。
肝心の映像コンテンツは、そこまで細長いものが多いかというと、そういうわけでもありません。縦長ディスプレイのスマートフォンで動画を再生すると、無駄な領域が出てしまうこともしばしば。かといって動画を画面いっぱいに敷き詰めようと拡大すると、上下が見切れてしまうことすらあります。
用途が動画再生メインとなると、動画再生には最適とまでは言えない縦長ディスプレイよりも、映像コンテンツのアスペクト比の主流に合わせた16:9でちょうどいいとも考えられます。(ただ、それならそれで筐体の縦の長さを縮めてベゼルレス化できなかったのか、とは思いますが……)
Amazon Prime VideoやNetflixなどの4K HDR対応の動画サービスを契約していて、その映像をスマートフォンで消化することが多く、それらを少しでも良い映像で見たい、そんな動画好きのユーザーにとってはうってつけの機種と言えそうです。
重すぎる、マルチメディアプレイヤーとして良さそう
本機の弱点としては、236gというあまりにも重すぎる筐体があります。スマートフォンとしてかなりの重量級。前モデルXZ Premiumよりもかなり重たくなっています。厚みも11.9mmとかなり分厚い。(XZ2よりは薄いですが)
しかし、本機は「オーディオビジュアル機器で定評のあるソニーの出している、音も映像もいい4Kディスプレイのファブレット」という点で唯一無比。バッテリー容量もXZ Premiumよりも増量し、3540mAhとしたのも、長く動画を見る上で便利でしょう。下手にバッテリーを削って薄型化するのではなく、重くしてでもバッテリーを多く積んできたのは評価したいところ。4K HDR映像の再生って地味にバッテリー消費が大きいですからね。スマホとしては厚くて重くて微妙ですが、マルチメディアプレイヤー的に使用するならとても面白い端末だと言えるでしょう。
ただ、その観点でいうと、イヤホンジャック廃止は残念。その穴を埋める周辺機器がどれだけ充実するのかが重要となります。
標準的なサイズ~小型のスマホや、ガラケー・ガラホをメイン機として持ち、Xperia XZ2 Premiumをサブ機として持つ、そんな使い分けも非常に良さそうですね。
賢い充電機能
バッテリー容量は3540mAh。Android OSも省電力機能を組み込んでいますが、Xperia独自のスマートスタミナにも対応。電源が切れると推測された場合は、STAMINAモードの有効化が提案。
Qnovo Adaptive Chargingに対応。バッテリの過負荷状態を防止するために接続時のバッテリー状態を監視し、電流レベルを調整。電池の劣化を防ぎます。
また、満充電のバッテリーに充電器を差したままだとバッテリーが劣化しがちですが、バッテリーケア機能により、端末の充電を90%程度にとどめておき、起床時間の直前に100%に満充電されるような賢い機能も備えます。
XZ Premiumでは非対応だったワイヤレス充電にも対応します。
スペック
Qualcomm社製の最新ハイエンド向けSoC「Snapdragon 845」を搭載。実行メモリはこれまでで最大となる6GBに。
XZ2 Premium | XZ Premium | |
---|---|---|
OS | Android 8.0 Oreo | Android 7.1 Nougat (8.0にアップデート可) |
CPU | Snapdragon 845 Adreno 630 GPU |
Snapdragon 835 Adreno 540 GPU |
メモリ | 6GB | 4GB |
ストレージ | 64GB, microSDスロットあり | |
ディスプレイ | 5.8型Triluminos 4K HDR | 5.5型Triluminos 4K HDR |
背面カメラ | 19MP+12MP | 19MP |
前面カメラ | 13MP | |
バッテリー | 3540mAh | 3230mAh |
寸法 | 158×80×11.9mm | 156×77×7.9mm |
重量 | 236g | 191g |
その他 | Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac Bluetooth 5.0, NFC GPS + GLONASS USB Type-C |
|
IP65/IP68 側面指紋認証 |
IPX5/8 IP6X 背面指紋認証 3.5mmイヤホンジャック |
[2018年4月17日2時1分更新] 前モデルXZ Premiumのスペックを追記。
カラーリング
カラーバリエーションはクロムブラック、クロムシルバーの計2色。
価格・発売日
Xperia XZ2Premiumの発売日は2018年夏。販路はグローバル市場。
日本国内モデルの予約受付・購入はNTT ドコモオンラインショップ・auオンラインショップから。
追記:ドコモ SO-04Kの発売日は7月27日、au SOV38の発売日は8月10日。