AppleのiPhoneといえば、そのセキュリティーの高さで定評があります。さらに会社の方針としても、いかに銃乱射事件が起きようとも、Appleは警察・FBIからの協力要請を断り、顧客のプライバシーを優先したことが有名です。
一方で、「GrayKey」なるデバイスの存在も知られています。デバイスは2本のライトニングケーブルを備えます。
ひとたびiPhoneを接続すると数時間程度でロックを解除。複雑なパスコードでも3日以上あれば解除できるようです。解除が完了すると、利用可能な全てのデータをPCから閲覧できるとのこと。
このデバイスはジョージア州アトランタのGrayshiftという会社が開発。GreyKeyの価格は300回の回数制限付きモデルが1万5000ドル(約160万円)、回数無制限モデルが3万ドル(約320万円)で販売されているようです。
Motherboardがマサチューセッツ州内の機関の文書、オンライン記録、法執行当局との会話など、公的利用記録を要求するなどして調査した結果、FBIだけでなく州から地方の警察や、連邦政府機関が、こうしたロック解除デバイスを幅広く利用していることが判明したとのことです。
今後、Apple側もこうしたデバイスでロックを解除できないよう、対策を講じる可能性があります。セキュリティーとその脆弱性を突くいたちごっこに終わりは見えません。