中国メーカーZTEは、独ベルリンにて開催のIFA2018において、フラッグシップスマートフォン「ZTE Axon 9 Pro」を正式発表しました。
久々の新機種投入
ZTEは5月、イラン制裁違反でQualcommのSoCなどを購入できなくなり、主要な営業活動が中止されていました。ZTEと米国政府は後に和解し、罰金や経営陣刷新が実施。
しばらく休止期間の間、新たに投入されたのが今回の「ZTE Axon 9 Pro」です。これはZTEとして久しぶりの製品となるとともに、同社のフラッグシップスマートフォンとしても2年ぶりのものとなります。
ノッチあり、防水対応
画面サイズは6.21インチでノッチあり。筐体はIP68の防水仕様に。
背面は曲面ガラス。フレームは航空グレードのアルミニウム製。
Axon Vision、MEMCフレーム補間
6.21インチディスプレイはAMOLED、解像度は2248×1080ピクセル。
Axon Visionと銘打つ高画質に対応。動画用に独立チップを別途搭載。HDR10に対応。毎秒500メガピクセルの処理を行いリアルタイムにMEMC(動き予測・補間)でフレームを埋め合わせ、24fps / 30fpsの動画もフレームレートを60fpsへと引き上げて滑らかにするとのこと。
これはテレビメーカーの画質処理やAMD RadeonのFluid Motionをモバイルにおいて試みる画期的なものですね。どこまでの精度で実現されているのかは気になるところです。
いくらSHARPや海外ゲーミングスマホが100Hzを超える高駆動ディスプレイを投入しようとも、それが活きる場面というのは限られます。それよりも、現状のスマートフォンの主流である60Hzに合わせて、既存動画コンテンツのフレームレートを引き上げるというアプローチは、地に足を着けつつも他社があまりやれていない領域であるだけに、目の付け所が非常に面白いと感じました。
フレーム補間の対象となる動画はストレージ内の動画ファイルや、YouTube、さらにはゲームからのメディアも対象であると主張しています。
既にPCゲームでは60fpsは大前提で、120fps以上のフレームレートを出せるゲームタイトルも多数あります。いかにヌルヌルと滑らかに快適なゲーム体験ができるかが重要です。しかしモバイル向けのゲームは30fpsなど高フレームレートに最適化されていないものも多数あります。この辺りにも適用されてくると面白いのかもしれませんが、補間処理でどの程度の遅延が生じるかも気になるところですね。対人ゲームにおいては遅延は無い方がいいですからね。
スペック
OS | Android 8.1 Oreo |
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CPU | Snapdragon 845 2.8GHz オクタコア |
メモリ | 6GB LPDDR4X RAM |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.21型 2248×1080 AMOLED HDR10 |
カメラ | Sony IMX363 12MP(1.4μm,f/1.75,OIS)+20MP |
インカメラ | f/2.0 20MP |
バッテリー | 4000mAh, QC4+ |
寸法 | 158 x 73 x 9.9 mm, 193g |
その他 | Hi-Fi, Dolby Surround, USB C, IP68, ワイヤレス充電 |
発売日・価格
欧州で9月末発売。価格は649ユーロ。JPバンドのモデルも存在が明記されており、日本市場投入の可能性もありそうで期待ですね。
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