習近平、「近眼防止」を口実にゲーム規制を開始。 すまほん!!

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 所謂「ネトゲ中毒」は日本でも度々社会問題として注目され、それ以前にもゲームをしていると頭が悪くなるぞと、「ゲーム脳」なる概念も発明されたりしました。最近、中国でオンラインゲームの「総量規制」への取り組みが始まり、物議をかもしています。

 8月30日、教育部、国家衛生健康委員会、国家体育総局、財政部、人力資源と社会保障部、国家市場監督管理総局、国家新聞出版署、国家広播電視局など中国政府8部門は合同で、「児童青少年近視総合防止実施法案(综合防控儿童青少年近视实施方案、以下「実施法案」)」の通達を出しました。

 実施法案の目的については、実施法案の文頭に、「習近平総書記による、学生の近視問題に関する重要指示の支持を着実に貫徹し、新時代の児童青少年近視防止施策を強化すべく……」とあります。

 要は「習近平総書記の言うとおり、学生の近眼を防止するのが目的だよ」ということでしょう。近視になっていいことといえば、肉眼で被写界深度の浅い前ピンの世界が見えることくらいなので、目的については文句ないと思いますが、青少年の視力が向上したところで、どんな良いことがあるのかも、よくわかりません。

 なお、政策目標として、2023年までに小学生の近視率を38%以下、同じく中学生60%以下、同じく高校生70%以下まで下降させるとしています。現状、中国の青少年は概ね近視だと考えていい状況ですね。WHO調べによれば、世界最悪の近視率を誇っているそうです。

 さて、実施法案で定められた取り組みですが、家庭に子供の視力への配慮を求める、学校は学習負担を軽減させ教室を明るくする、運動をやらせる、医療機関は視力検査をちゃんとやる、学生は自覚をもて、といったことが書いてあり、それぞれ政府各部門に責任を割り振っていますが、注目されているのは後ろの方の、この部分です。

 インターネットゲームの総量を調整・制御し、新設インターネットゲームのオンライン運営数を制御、国情に合致した適齢(対象年齢)提示制度を探索し、未成年者の利用時間を制限する措置を採る。

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 つまり「習近平総書記が、学生は近眼ばかりでけしからん、なんとかしようと言ったから、インターネットゲームの数を制限するし、利用時間も制限するよ」と。しかし、こう書いてみると、筋が通っているのかいないのか、よくわかりませんね。

 なお、9月5日の人民日報(中国共産党機関紙)には、「ネットゲームのめり込みを防ぐ:どう遊べば健康か なにを遊ぶのが適当か」という記事が掲載されていました。

 記事の中では、専門家の意見として、保護者は子供に「ゲームで遊ぶのは害悪」という観念を植え付けてはいけない、子供が自制心を高める手助けをすべきだ、としながらも、「関係部門は監督責任を負うべき」と述べており、先の実施法案に呼応しての記事のようです。

 インターネットゲーム各社が対応に追われているとの報道も散見されますが、「総量規制」がどのように実施・運用されていくのか、注目が集まります。荒野行動とか、人減りそうですね。

 これは私見ですが、「ゲームなんかやると頭がおかしくなる、ゲームなんかせずに勉強しろ」ではなく、「ゲームも勉強もやり過ぎると近視になる、ほどほどにして運動もしろ」という話なので、論法自体はそこまでおかしくないと感じましたが、いかがでしょうか。ただ、「総量規制」という施策は、人民日報で紹介している「子供が自制心を高める手助けをすべき」という意見とは矛盾しているようですが。