米商務省はHuaweiとの取引を禁止する制裁について、90日間の猶予期間を設けました。全面禁止は11月中旬から。
トランプ大統領は制裁内容の緩和を示唆していたものの、逆に、米政府はHuaweiの関連会社46社をEntity Listに追加。Huaweiへの輸出は商務省の審査が行われるため、輸出制限として機能します。
半導体メーカー各社はEntity List追加後もHuaweiへの輸出を継続しているものの、Nikkei Asian Reviewは、リストへの46社追加で米国が制裁を厳密実施するとこうした行為を規制できると報じています。
安全保障上問題ない製品は許可されるよう緩和されることが示唆されていましたが、蓋を開けてみれば原則否認が維持される可能性が出てきた上に、制裁対象企業も拡大しており、Huaweiにとっては非常に厳しい状況となりそうです。
政権や議会ではHuaweiへの制裁支持も根強く、今後も問題は長期化が予想されます。トランプ大統領は8月18日、「Huaweiは国家安全保障上の脅威」「取引したくない」と発言しています。
CNETによると、トランプ政権のLarry Kudlow国家経済会議委員長は日曜日、NBCの番組に出演し、「移行に数ヶ月の調整を要する米企業を助けることができる」と発言。米商務省長官は今回の11月への延期はあくまで「消費者がHuawei製品から乗り換えるための猶予期間」と声明しています。
Huaweiは制裁を予期して多めに部品を発注していたため、兵糧攻めに一定期間は耐えられるようにしてきたほか、独自OS「HarmonyOS」を発表するなど、対抗措置を取っていますが、OSをすぐにAndroidの代替として利用することは困難と思われます。
NTT docomoはHuawei P30 Proの予約受付を8月21日から再開、9月に発売するとしています。
9月以降発表と噂されているHuawei Mate 30 / Pro / liteは、11月中旬までに発売されることが予想されます。Mate 30シリーズはAndroid OSを採用する可能性がありますが、Mate 30 liteにはHarmonyOS搭載版がテストされているとの噂情報もあります。