LINEモバイルは、児童ポルノブロッキングに対応すると発表しました。2019年11月20日(水)より順次実施するとしています。
LINEモバイルのネットワークを経由してネットに接続する際、児童ポルノのサイトを遮断。該当サイトへアクセスすると、ブロックされた旨がユーザーの画面表示されるとのこと。
一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会が提供する児童ポルノサイトのアドレスリストに基づいてブロッキングを実行するとしています。
日本国憲法第21条は検閲の禁止や通信の秘密を定めています。このため、海賊版コンテンツを掲載する著作権侵害サイトに対するアクセスを、政府知財本部の決定を忖度してNTTグループが遮断しようとした際には紛糾。
中澤佑一弁護士がNTTコミュニケーションズを相手取ったブロッキング差し止め訴訟の控訴審では、控訴が棄却こそされたものの、ブロッキングを実行した場合に通信の秘密の侵害に該当する可能性があり、これは財産権にとどまる問題であるからより慎重に検討すべきと、東京高裁裁判長が言及しています。
一方で、児童ポルノは被害児童への重大な人権侵害であり、法益権衡から緊急避難が成立すると長期の検討から法的整理がなされているほか、当然きちんとした立法プロセスを踏み、アドレスリストも中立的な団体が作成するなど憲法に最大限配慮して導入されており、海賊版ブロッキングとは異なり、児童ポルノブロッキングは合憲と考えられています。
大手携帯三社も児童ポルノへのブロッキングを8年前から順次導入済み。LINEモバイルの親会社であるソフトバンクは携帯事業において6年前に児童ポルノブロッキングを導入しています。