総務省は、楽天モバイル株式会社への行政指導を行いました。
楽天モバイルが販売する「Rakuten Mini」の一部について、認証を受けた工事設計に合致していない可能性があったため、総務省は6月12日、当該製品の状況について電波法に基づく報告を求めました。
楽天モバイルは、Rakuten Miniについて、B1非対応の後期ロットを投入していた事実が判明、この理由について「米国本土など海外ローミングでの使い勝手を良くするため」と回答していました。
この件について、総務省は6月12日に楽天モバイルへ報告徴収。楽天モバイルは6月26日に報告書を総務省に提出。
同報告書によれば「Rakuten Mini」には対応バンドが異なる3種類が存在したとのこと。以下の事実が判明したといいます。
(1)認証を受けた工事設計に合致しない機器を、当該工事設計に基づき製造されたものとして販売していたこと。
(2)付与された工事設計認証の番号とは異なる番号を表示した特定無線設備の製造・販売を行っていたこと。
(3)対応周波数帯が異なる3種類の機器を製造・販売していたにもかかわらず、各機器の対応周波数帯等の違いについて、消費者に対して説明を行わないまま販売していたこと。
これらは法令順守及び利用者利益の保護の観点から問題であり、総務省は楽天モバイルに厳重注意。2020年12月末日までの間、毎月の取組状況を報告するよう求めました。
これを受けて楽天モバイルは、以下の取組を実施するとしています。
1)開発主管部署における業務プロセス改善の徹底
2)人材の適正配置、採用、育成強化およびチェック体制の強化
3)新製品導入時等の各部門の情報共有と部署間の合意形成の徹底
4)機器の設計業務、社内チェック体制と継続的な業務モニタリングの強化
5)問題発生時の原因究明および従業員コンプライアンス強化の更なる徹底
なお、B1表記があるにもかかわらず非対応品が届いてしまったたユーザーは、楽天モバイルカスタマーサポート窓口にて交換を申し出ることも可能であると楽天モバイルは説明しています。