武田総務大臣は、2021年6月22日の閣議後記者会見質疑応答に応えました。
米国政府による中国企業の通信機器の排除に関して、総務省としての今後の対応を記者から問われました。
中国企業5社製機器への認証不付与の規則改正案の意見募集(パブリックコメント)が開始されたことについては承知しているとしつつも、外国政府の方針についてはコメントは差し控えました。
あくまで一般論として、我が国は特定の国や企業の機器調達の排除を求めない形で、サプライチェーンリスクへの対応を含むサイバーセキュリティ確保に取り組んでいるところであり、今後も国際情勢に留意して関係省庁と連携していくと述べるに留め、米国政府のような「特定国の企業を排除する方針」を取らない考えを示しました。
米FCC(連邦通信委員会)はHuawei、ZTE、Hytera、Hikvision、Dahuaといった国家安全保障上の脅威となる中国企業の機器に「認証を付与しない」という非常に強力な措置をもって、これらを排除する方針。放送通信事業規制監督や機器認証といったFCCの業務は、日本では総務省が所管します。
なお、日本政府は既にHuaweiやZTEを政府調達から排除済み。ただし民間に影響の出る最新の米国政府の強化措置にまでは追従しない姿勢を今回、武田総務大臣は見せたことになります。
このほか、2022年度末までにほぼ全ての国民にマイナンバーカード保有を目指す政府目標について問われ、6月にカードの有効申請受付数の累計は約5021万枚、交付済件数の累計は約4224万枚となったことを明らかにし、10月からの健康保険証利用の本格運用や電子証明書のスマートフォン搭載による利便性向上などで普及に取り組んでいくと武田総務大臣は述べました。