電気通信市場検証会議競争ルールの検証に関するWGにて、パブリックコメント等を踏まえた競争ルールの検証に関する報告書2023が提案されました。
これまでセット割の上限額を2万円としてきましたが、MNO三社の平均的な利用者一人の通信量収入から得られることが期待できる利益を算出して約4.1万円となることから、上限額を4万円とすることが適当であるとしました。
ただし割引上限額を一律4万円とした場合に、低中価格帯端末に転売ヤー問題が発生するため、段階制となる運び。
割引額上限は、4万円を下回るの端末は2万円まで、4万円から8万円までの端末は価格の50%まで、8万円より上の価格の端末は4万円に。
なお50%という数値の根拠は、在庫端末特例(最終調達日から24か月経過した端末)の値引き額50%に由来。
こうした4万円への見直し後も過度の端末値引きの誘引力に頼った競争慣行から脱却できない場合、通信サービスと端末の販売の在り方を含めた検討が必要であるとしました。
このほか、潜脱行為の防止として、白ロムへの割引は利益提供の上限額の範囲に含めないとしてきましたが、通信と端末のセット割(機種変更含む)に際して行われる白ロム割については、上限額の範囲に含めることが適切であるとの考え方を示しました。