アメリカのImmersed社は、自社製のVRデバイス「Visor」を発表しました。法人向けの製品で、発売予定時期は2024年。ARグラスとVRデバイスを合体させたような見た目が特徴です。
Immersed社は、バーチャルワーキングVRアプリ「Immersed」を開発する企業。「Visor」によって、ハードウェア領域に進出する形です。
「Visor」は、4K解像度のマイクロOLED(有機EL)ディスプレイを搭載し、Meta Questと同じ6DoFトラッキングを採用。視野角(FOV)は100度で、カラーのパススルー(周囲を見渡す)機能も実装予定です。
重量に関しては現時点では具体的な数値は不明。ただ、発表によると「スマートフォンよりは軽くなる」とのこと。ざっくり見積もると170gぐらいでしょうか。Quest 2が約500gなので、相当軽いデバイスになると思われます。
なお、バッテリー容量や連続使用時間は8月現在、謎です。PCとの接続が前提らしいので、PC側から給電するのかもしれませんね。
この辺の情報だけ聞くと、夢の新世代デバイスなのですが「Visor」、残念なことに「Immersed」以外のアプリには未対応とのこと。ストアアプリも展開しないそうです。
つまり、完全に業務使用に特化するというワケですね。ローンチ後に、SDKによるアプリ追加機能を実装する可能性はあるらしいのですが……いずれにしても、攻めてます。
ちなみにImmersed社のように、VRアプリ企業がデバイス領域に進出する事例は、意外と“先例”があったりします。
VR動画視聴アプリ「Bigscreen」を手掛けるBigscreen社は、2023年2月に突如、自社製VRデバイス「Bigscreen Beyond」を発表しました。
同社曰く、「Bigscreen Beyond」は世界で最も小型のVRデバイスで、本体の幅はわずか約5cm。本体価格は999ドル(16万円)で、2023年の第3四半期に発売予定です。
「Visor」や「Bigscreen Beyond」の“成果”によっては、小さな企業がVRデバイスの開発に乗り出す事例が増えるかもしれません。両デバイスの売上に注目ですね。