Appleブランドを冠した電気自動車の開発は中止され、すでにプロジェクトに関与していた従業員は一部が解雇されたという情報が流れていましたが、Appleはすでに新たな収入源獲得のために動き出しているようです。Bloombergが報じています。
Appleの製品ジャンル別の売り上げは、いまだiPhoneがダントツ。同社としては新たな柱を確立すべく、Apple WatchやAirPods、そしてVision Proや電気自動車など新たなジャンルの製品を開発しているわけですが、どれもiPhoneには遠く及びません。
Bloombergに情報を提供した匿名の情報筋によれば、Appleは現在、家じゅうを移動できるロボットの開発に取り組んでいるとのこと。もしこのロボットが家庭に広く普及すれば、それこそSFで描かれている、誰もは一度は夢見た時代が到来しそうです。
Appleはすでにロボット関連の職種を募集しているようであり、プロジェクトを拡大しようとしているとのこと。
Appleの電気自動車プロジェクトは失敗に終わりましたが、そこで得られた知見はこのロボットのプロジェクトにも生かされているようです。例えばiPhoneやMacに搭載されているニューラルエンジンはもともと自動車用に開発されたものであるようで、また周囲を認識する能力は家庭用ロボットにも求められるため、自動運転関連の研究も応用できそうです。
一方で、すでに先駆者は存在します。Amazonは、米国にて家庭用ロボットの「Astro」を1600ドル程度で販売しています。
Astroはスマートな3輪車の上にディスプレイとカメラをくっつけたようなロボット。簡単な荷物なら運べるほか、先端にカメラを付けた棒を上に伸ばすことができ、夜間の警備にも使えるという点が特徴です。
しかし、2021年に登場していながら、現在でも購入できるのは購入を招待された人に限られるなど、まだまだ積極展開はしていない模様。Appleが家庭用ロボットの開発を始めることによって、Amazonも盛んに研究開発や製品の積極投入を行ってほしいところです。
このほか、ディスプレイを動かすことのできるスマートディスプレイの開発も進行しているといいます。
これはFaceTimeで通話している際に、通話相手の顔の動きをディスプレイで模倣することができる機能を備えているようですが、果たしてこの機能には実用性はあるのでしょうか?
これ以外にディスプレイが動く利点がなければ、もはやVision ProのEyeSightの再来といった評判になりそうです。
実際、Apple社内でもこの製品の開発を進めるべきか、議論が行われているようです。