Nokiaブランドでスマートフォンやフィーチャーフォンを製造販売していたHMD Globalは、自社ブランドのHMDにおいて、インド向けのエントリークラススマートフォンであるHMD Crestシリーズを発表しました。相変わらずネタに尽きないスマホメーカーです。
HMD Crestシリーズは無印のHMD Crest 5GとHMD Crest Max 5Gの2機種を用意。Maxなんて大仰な名前がついているからには、ああこちらのほうが画面が大きいかなと思いきや、Crest Maxは6.56インチ、Crestは6.67インチのディスプレイを搭載していると、スペック紹介のページに記載されています。
Crest Maxの名称が「Crest Pro」などであればいざ知らず、Maxとついていながら画面小さいのか、なんやねん普通逆やろと思ってしまいました。
搭載するSoCはいずれもUNISOC T760。2021年登場のチップでさほど新しくはなく、周波数も最大2.2GHzと、あまり高い性能を望めるものではありません。メモリは無印が6GB、Maxが8GBであり、ストレージは無印が128GB、Maxが256GBで、いずれもmicroSDカードに対応しています。
先ほどお伝えした通り、ディスプレイのサイズはCrest無印のほうが大きく、6.67インチで、Maxは6.55インチを採用していると主張。画面サイズが異なる点以外ではディスプレイのスペックにあまり差は内容で、いずれも2400×1080のFHD+の有機ELディスプレイを採用していますが、リフレッシュレートは不明。
しかし、筆者としては結局どちらとも6.67インチではないかと踏んでいます。というのも、両者で重量は変わらないというのです。また、HMD Crest Maxのスペック詳細ページでは6.55インチと記載があるものの、同製品ページでは6.67インチと表記されています。単なる表記ミスという可能性も捨てきれません。下記画像はいずれもHMD Crest Maxのもの。
カメラスペックは見るからに異なります。無印は5000万画素の広角と200万画素の深度測定の2眼構成。Crest Maxは6400万画素メインと500万画素超広角と200万画素マクロの3眼構成で、LEDがカメラリングから追い出されちゃってます。
インカメラはともに5000万画素。インカメラに5000万画素もいらないとはおもうのですが、マーケティング上の理由でしょうか?バッテリーはいずれも5000mAhで、33Wの急速充電に対応。
HMD製品の一番の魅力は、Repairablity、つまり修理のしやすさを重視しているところ。劣化したバッテリーの交換、壊れたディスプレイや充電ポートの交換を簡単なツールだけで行うことができます。それは良いのですが、HMDの販売する端末は大抵かなりスペックが控えめで、交換するころには他のところも劣化したり時代にそぐわなくなったりしているため、多分新品のスマホを買ったほうがいいのはデカい問題です。
本体色は無印でブルーとパープル、Maxでスカイブルーとピンク、そしてパープルの3色、無難なホワイトやブラックを用意していないのは、むしろ好感が持てます。パープルの色合いもとても好み。
Amazon Indiaでの価格は、Crestが1万4500ルピー、Crest Maxが1万6500ルピー。それぞれ日本円で2万5000円、2万8000円となっています。
にしても、筆者としてはHMDさんのやる気がとても心配です。HMD Crestに関しては細かいスペックが記されたページがリンク切れを起こしており、またCrest Maxについても厚みは記載されていません。Nokia改めHMDの記事を書く際、ほぼ毎回Webサイトの不備に遭遇している気がします。ホントに大丈夫なのかな……?
HMD Crest | HMD Crest Max | |
---|---|---|
OS | Android 14 | |
SoC | Unisoc T760 | |
メモリ | 6GB | 8GB |
容量 | 128GB | 256GB |
画面 | OLED 6.67型 1080×2400 | |
カメラ | 5000万画素メイン+200万画素深度測定 | 6400万画素メイン+500万画素超広角+200万画素マクロ |
インカメラ | 5000万画素 | |
電池 | 5000mAh 33W | |
寸法 | 163.9×76.4mm(厚み不明) 205g | |
その他 | microSDXC対応、3.5mmジャック搭載、防塵防水(防塵・防滴) |