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OPPO Reno11 A レビュー。

 OPPO Reno11 Aを一定期間貸与を受けたのでレビューします。画面は上部中央にパンチホール。これまでは下部ベゼルが極太だった印象ですが、Reno11 Aは少し控えめになって画面占有率が向上、正面から見た時には少し洗練された印象です。

 正面以外の筐体デザインは、ラメの入った外観やカメラの円型の中にカメラが入っているデザイン、素材の触り心地といった部分まで非常にチープに感じます。なおこの独特のカメラデザインについて、一応グローバルではそのようなデザインの端末は他にも存在することは申し添えておきます。

 しかし手の込んだ美しいデザインと高級感ある素材で固めて本体価格が高騰するよりかは、無難にプラスチックで重量増加を抑えつつもコストダウンの努力をしている方が良いのではないかと許容できる人や、保護ケースで隠す人にとっては問題にならないでしょう。

 光学指紋認証センサーの位置はかなり下寄り。重量のあるスマホでこの配置はバランスが悪くて使いにくい場合がありますが、本機の重量は実測値およそ179gなので、持ち方にも左右されますが、筆者の持ち方では特段に使いにくい、指が届かないとは感じませんでした。

 指紋認証は半歩遅れる感があります。ハイエンドの画面内指紋認証や、廉価モデルの電源ボタン兼用の物理指紋認証に比べれば劣りますが、低価格モデルの画面内指紋認証としては本機の水準が相場です。インカメラでの顔認識と組み合わせることで快適に使用することができます。ただし、顔認証をするとロック画面での指紋認証ボタンが消えるため、指紋認証センサーに指を乗せて任意のアプリを起動できるクイック起動機能は実質的に利用できなくなります。

 本機はMediaTek Dimensity 7050を搭載したスマートフォン。原神は画質を落として30fps程度など基本的にゲームには向きません。ただ最初から性能が出ない代わりに発熱による大幅な性能低下もないので、安定感はあります。

  • AnTuTu v10.3.3:588737
  • Geekbench 6 Single-Core:893
  • Geekbench 6 Multi-Core:2331
  • Sling Shot Extreme OpenGL ES 3.1:4014
  • Wild Life Extreme Unlimited:2241, 13.42fps
  • Wild Life Extreme Stress Test:Best loop 638, Lowest loop 624, Stability 97.8%

 本機の画面は120Hz駆動のはずですが、ColorOSはデフォルトのリフレッシュレート自動制御がおかしいため、各アプリでX(Twitter)のスクロールがガクガクです。最大設定に手動で変更すると結構サクサク動き、重めのX(Twitter)のスクロールも概ね滑らかで、良好な動作感です。

 なおハプティクスは旧来型の偏心回転質量式バイブでかなり安っぽいので、ゲーム使用時やハイエンドに慣れた人は面食らうかもしれません。ゲームをしない、コストを抑えたい人向けのスマホといった仕上がりです。やはりハイエンドを使い慣れていると、複数ファイルを一括でアップロードする時だったり、アプリを複数インストールする時だったり、随所にSoC性能やストレージの読み書き速度といった安いモデルの制約を如実に感じる場面はあるものの、それらの利用頻度は多くはないはずで、妥協できる人も少なくないはずです。

 カメラは低照度はダメですが日中屋外は一応使えます。

デジタルズーム

光学性能の低さと処理性能の低さから雑にNRをかけているのか解像感はない

 タップすると「その点を合焦」「露出変更」という一般的な操作方式。これはそもそもあまり使いやすくないのですが、タップ箇所によっては露出変更ボタンが画角変更ボタンに重なって押せない事象まで発生するので使いにくいです。

 ただ、Reno11 Aではこれを解消する機能が備わっています。画面上部のEVボタンを押すと、露出変更スライダーが出てきます。XperiaのPhotoProの良い部分を取り込むような発想で、前述の問題も解消できます。やや露出オーバー気味に撮れる状況も発生、HDRも大して良くない本機の特性にも合致しており、この機能を使いこなすだけで格段に印象が変わります。

 ご飯は撮影頻度が高いという人もいるので、重要ですが、同時に鬼門です。ミッドハイ・ハイエンドでも美味しそうに撮れないメーカーが存在しますし、またハイエンドでは綺麗に撮れるのに廉価モデルでは手抜きというメーカーもあるぐらいです。本機は何も考えずに撮っても暖色寄りで、そこそこの打率です。

 接写用のマクロカメラはもはや数稼ぎの定番で、実際の使い道には乏しいです。なぜなら、スマホ自体の影が入ってしまうからです。料理撮影時には、少し離れて2倍の画角のボタンを押すクセをつけましょう。お皿に影が入るのを防ぎつつ、綺麗に撮れますよ。このテクニックは本機に限らず様々な機種で使えるので覚えておきましょう。

 なおOPPO Reno7 A、Reno9 Aは二世代に渡って、ズームで撮影するとシャッターにラグが発生する「仕様」が発生し続けていましたが、本機でも似たような事象が起きることがあり、少し暗めの環境では当該事象の発生が確認できます。

 プレビュー画面では問題がなく、撮影数秒後の合成処理完了後に、Reno7/9 Aと同様のシャッターが遅れたようなブレた画になります。複数枚を撮って不要な画を間引きつつ成功した画を合成するのが一般的で、本機もそのような処理を行っているはずですが、Reno5 Aと同じ1/2型撮像素子OV64Bでは遅いシャッタースピードを要するため間に合っておらず、画を出力するに足る枚数に達していない、そしてそれを補うだけの画質処理も作り込まれてはいないということです。

 相変わらず、AOSPに存在している「電源ボタン二度押しで、あらゆる状況でカメラを即時起動」という便利な機能を、わざわざ削除しています。代わりに「音量ボタン二度押しでカメラ起動」という機能があるのですが、これは画面消灯時のみ有効で、点灯してロック画面が表示されてしまう時点で機能しなくなります。さらに画面消灯時であっても、音楽や動画バックグラウンド再生を行っていても機能しないため、音量ボタン二度押しでのカメラ起動に期待して使うと、起動失敗が頻発し、シャッターチャンスを逃すことになります。多くのメーカーのAndroidスマホが物理キーでのカメラ起動に対応し、iPhoneでさえもそれが可能となっている状況なので、これはOPPO端末の明確な弱点と言えます。

 ギャラリーアプリはメーカー独自。世の端末はGoogle Photoアプリが事実上の標準ギャラリーアプリとなっている側面がある中、Googleは経営陣が変わってからの路線変更で、やたら課金を促してくるので鬱陶しさもあるので、選択肢としてメーカー純正ギャラリーアプリが使えるのは利点と言えます。単純なオブジェクトに限られますが、AI消しゴム機能も使えます。

 なお任意のアプリの起動に生体認証ロックをかけられたり、任意のアプリを非表示にしてダイヤルパッドでアクセスコードを入力すると起動できたり、プライバシー領域に画像や動画を保存できたり、LINEなどのアプリを複製できたり、普段使わない特定の指でロック画面を解錠することでプライバシーユーザー領域にアクセスできるように設定できたりなど、プライベート機能(いわゆる浮気機能)は、有名なXiaomiのMIUIに迫るように充実しています。

 スピーカーはモノラルなので動画視聴には向きません。臨場感や迫力には欠きます。また、高音域の歯擦音が気になります。

 対応バンドはn77/78なので、auやソフトバンク、楽天モバイルでの利用に向いています。おサイフケータイにも対応します。防水性能はIP68から変更、防滴相当のIP65に退化しています。

 廉価モデルながらも急速充電に67W対応で、20分で50%以上充電可能というのが本機の謳う大きな特徴です。前モデルが18Wなので大きな進化。なにより、本機は充電に時間のかかる大容量5000mAh電池だからこそ、67W急速充電が大きな意義を持ってきます。スマート充電、80%で充電停止といったトレンド機能も備えています。

 ところが、本機は急速充電対応の充電器が付属しません。しかも汎用規格ではなく独自規格「SUPERVOOC充電」 。そしてこの独自規格充電器「OPPO SUPERVOOC 67W デュアルポート急速充電アダプター」は公式で7920円で別売りなのが残念な点。なお最大55WのUSB PD PPS充電には対応しているので、もし既に対応する汎用品を持っている場合においては、最大の充電速度は出ないにせよ追加出費なく済ませることはできそうです。

 本機の定価は4万8800円。MNPで大幅値引きの特価案件もあるので、都合により急ぎで通信事業者で乗り換えなければならない際に、他の安売りラインナップの中に良い選択肢がよほど見当たらないという場合には、検討の俎上に載ることもあるかもしれません。それ以上でも以下でもありません。

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